今日のお悩み「起きてくれない。」 ページ2
真緒「あの、Aさん今いいですか？」
『あぁ、衣更真緒くん。いいよ、どうかしたの？』
遠慮がちに相談室の戸を開いたのは、衣更真緒くん。
彼は、「ありがとうございます。」と言いながら、私が出したお茶を受け取り、椅子に座った。
真緒「それが…毎度のごとく、凛月が起きてくれないんです…」
『あぁ…(察し)』
真緒「さすがにそろそろ自立してもらわねぇと、あいつの為にもなんねぇし…」
『うんうん(苦労してるんだなぁ)』
真緒「もう俺…どうしたらいいんですかね…」
衣更くんは、まさに、ずうぅん…といった具合で落ち込んでいた。
まぁ、そりゃ落ち込むだろうな、うん。
『じゃぁさ、もういっそのこと、起こさないってのはどう？』
真緒「え。そんなことしたらあいつ、また留年しますよ。」
『あれ、この前、留年しないように〜って勉強してなかったっけ、あの人。』
真緒「出席日数とかありますから…」
『あぁ、そっか。いやぁ〜学生は大変だねぇ。』
それから、私たちはいろいろと試行錯誤したのだ。
「学校を夜型にする」とか
「夜の授業を作る」とか
「特例にする(笑)」とか←
まぁ、どれも現実的じゃないから、生徒会である彼に「没」にされてしまったんだけども…
蓮巳くんが聞いたら怒られそうな内容だったな。うん。
『うーん、あと何かあるかな…』
真緒「えっと、もう大丈夫ですよ。」
衣更くんは苦笑いをしながら「時間も時間ですし。」と、相談室の時計を見た。
時計の針は今現在、夜の七時半を示している。
外はもう、真っ暗だ。
『た、大変！ごめんね衣更くん、気づかなくって…送ってくよ！』
衣更くんを一人で帰らせるわけにはいかない。天下のアイドル様だからね！
そんな私に衣更くんは、若干焦ったように、こう言ったのだ。
真緒「そんな！俺が送っていきますよ、Aさん。」
爽やかスマイル付きで言われてしまった…
「女性を一人で帰らせるわけにはいかないので。」なぁんて言っちゃって…
大人をたぶらかしちゃ駄目だよ衣更くん…
『でも、生徒に送ってもらうなんて…』
？？「いいんじゃない？それだけ心配ってことでしょ〜？俺も心配だし。」
『え？』
「せんせー結構可愛いんだし♪」
そんな声が後ろから聞こえたかと思えば、ぐいっと後ろに引っ張られ、誰かに抱きしめられる。
真緒「凛月！」
凛月「ふふ♪三人で帰ろ♪」
朔間弟くんに負けて三人で帰りました。
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夜透田 流(プロフ) - しゃけさん» ご指摘ありがとうございます。 (2020年11月1日 17時) (
レス) id: d6a7ece567 (このIDを非表示/違反報告)
しゃけ(プロフ) - おそらく、蓮見ではなく蓮巳だと思います。 (2020年11月1日 17時) (レス) id: 739f78e142 (このIDを非表示/違反報告)
夜透田 流(プロフ) - 零さんの下僕さん» わぁぁ、ありがとうございます！！更新頑張りますね！もし読みたいお話とかあったら是非リクエストしてください〜 (2020年3月1日 11時) (レス) id: d6a7ece567 (このIDを非表示/違反報告)
零さんの下僕 - 最高でした！目次のとこ見て結構あるからちょこちょこ読もう〜とか思ってたのに、その日中に読み切っちゃいました。続き、楽しみに待ってます！ (2020年3月1日 0時) (レス) id: 61b8c4ad42 (このIDを非表示/違反報告)
夜透田 流(プロフ) - Evaさん» ありがとうございます！やっとこさ受験が終わったので少しずつ更新していきますね！ (2019年10月12日 21時) (レス) id: 787493054e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜透田 流 | 作成日時：2018年2月23日 10時
