今日の相談「己の使命」 ページ16
〜すぴねるさんリクエスト〜
『え？朱桜くん？』
__「そう、スオー！」
__「最近全然寝てないみたいでさぁ。ちょっと話聞いてやって。」
『分かった。それとなく聞いてみるよ。』
突如職場にかかってきたのは、私宛の電話で。電話の先はなんと海外で活躍中のレオくんと泉くんだった。内容はまぁ、御察しの通り、現Knightsのリーダー朱桜司くんの事だ。
朱桜家の当主も務めるようになった彼は、最近こんを詰めてしまっているらしい。
レオくんの「じゃあな、A！」と言う元気な声と、泉くんの「Aもちゃんと寝なよぉ。おやすみ」という優しい声を最後に、電話はプツリと途切れる。
『……だってさ、朱桜くん。』
「…司と呼んでくださいまし。」
『はいはい、司くんね。ほら、おいで。』
たまたま電話がかかってきた時に居合わせた司くんは、彼らに自分がそこにいることは伝えるなと言った。なんでもお小言が少々怖かったのだとか。
そんな彼に両手を大きく広げれば、少しだけ迷いつつも素直に私に抱きついた。
「……」
『よしよし。よく頑張ってるね、司くん。』
「…お姉さま、頭も撫でてください…」
『よぉし、お姉さまに任せなさい！なでなでだけじゃなくて、たくさん甘やかしてあげるから。』
「…はい。」
さらさらな髪を梳くように撫でれば、彼は頬を染めて嬉しそうに笑う。背中を一定のリズムでトントンしながら、頭をなでなで。誰もいないオフィスに、私の一人語りだけが、響いていた。
『ユニットのリーダーに、お家のご当主さまかぁ。まだ高校生なのに、よく頑張ってるね。Knightsは今やビッグ3なんて呼ばれて、たくさん注目されて、たくさん新入りくんも入って、大変でしょ。…こんなに大変なのに、ここまで一人で頑張ってきたのね。凛月くんや嵐ちゃんにも言われたでしょ、もっと頼りなって。』
「…はい、お恥ずかしながら。」
『あら、全然恥ずかしくなんか無いのよ。自分の力量を把握して、然るべきところで誰かに頼るのは賢い人のやり方。全部一人で頑張る必要なんかない。無理だなって思ったら、遠慮せずにヘルプを出すの。…司くんは司くん一人しかいないんだから、もっと自分のことも大切にしてあげないと…先生、哀しくて泣いちゃうな。』
もちもちの頬を両手で包み込み、『ね？』なんて目線を合わせてあげれば、彼は覚悟決めたように言うのだ。
「貴女を泣かせるなんて、騎士失格ですね。」
力強く笑って。
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夜透田 流(プロフ) - 勿忘草色の蜜蜂さん» ありがとうございます！HiMERUくんキャラを掴みきれてなかった自覚があったので、そう感じて頂けて嬉しいです！ (2022年4月14日 20時) (
レス) id: d6a7ece567 (このIDを非表示/違反報告)
勿忘草色の蜜蜂 - ひめる様ぁ…！すっごくよかったです！作者様ありがとうございます！ (2022年4月13日 20時) (レス) @page12 id: e814718385 (このIDを非表示/違反報告)
夜透田 流(プロフ) - moekaさん» コメントありがとうございます。現在作者の多忙につき、なかなか更新が出来ない状態となってしまい、今に至ります。本当に少しづつですが、下書きを進めていますので気長にお待ち頂けると幸いです。これからもよろしくお願いします。 (2021年10月18日 15時) (レス) id: d6a7ece567 (このIDを非表示/違反報告)
moeka(プロフ) - 続きの更新がなくて寂しいです。更新してくれたら嬉しく思います。楽しみに待ってます。 (2021年10月13日 3時) (レス) id: e9f0e4b4b1 (このIDを非表示/違反報告)
夜透田 流(プロフ) - しいなさん» コメントありがとうございます！コロナ禍ということもあり、大学生活が忙しく中々時間が取れず更新を止めておりました…少しずつでも進めていきますので、これからもよろしくお願いします！ (2021年4月29日 22時) (レス) id: d6a7ece567 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜透田 流 | 作成日時：2020年3月23日 14時
