第八十話 山頂 ページ38
竈門炭治郎side
そう。文字通りの山頂だ。
我妻「ちょ、ちょっと待って…俺たち、東西南北に分かれて登ってきたんだよね…?そうだよね…?!」
宇髄「あぁ、間違いねぇ。間違いなく、確実に、俺たちは四部隊に分かれて四方を固めてたはずだ。ド派手にな。」
甘露寺「で、でも、雪ちゃんらしき鬼は一人も見かけなかったわ。」
『……』
東西南北に分かれ、四方を固めて、俺たちはこの山を
それなのに、山頂にいるのは山に登った14人のみ。
『…ちと、選択を誤ったな。』
胡蝶「え?」
『一旦下がりましょう。ここは狭過ぎ____』
??「もう遅い。」
Aの言葉を遮るようにして、その声は辺りに響いた。それと同時に、眩い光が辺りを包み込み、果てには何の匂いもしなくなる。
『…喜助。』
東條「はい、師範。」
二人の冷静な声だけが耳に入る。刀を抜く音も、構える音も、攻撃される音も、何も聞こえない。
東條「影の呼吸、壱ノ型、影送り」
『
時透「っ……っあ、視界が…!」
竈門「(匂いも戻ってきた…!!)」
二人が刀を凪いだのだろう。光は晴れ、その全貌が明らかになる。戻ってきた嗅覚を駆使しても、俺にはその場所が何処かは分からなかった。否、分からないのは俺だけでは無いようだった。
煉獄「光に包まれたと思えば、違う場所へと飛ばされるとは!よもや!驚きだな!」
伊黒「驚いている場合か。ここは何処だ。何も見えなければ果ても見えん。まるで何も無くまっさらで、真っ白で…目が痛くなってくる。」
栗花落「…鬼が、いない。」
嘴平「はっ、そうじゃねーか!!おい!鬼は何処だ!」
不知火「バカヤロー。んなすぐに姿を現すかよ。」
『…まぁ、計算違いではありますが、いいでしょう。鬼の根城が分かったのは万々歳です。雪姉さんは見当たりませんがね。』
皆が口々に感想を漏らしながら周りを見渡す中。Aだけは抜刀したそれを握ったまま、一点だけを見据えていた。その方角(?)方向(?)からは鬼の匂いと陽だまりの匂いがする。
我妻「な、なぁ、炭治郎…Aちゃんが見てる方向からさ、妙な音がする…」
宇髄「ほう、善逸にも聞こえんのか。…心底地味なこの音が。」
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夜透田 流(プロフ) - ゆっくり四つ葉さん» これからちょこちょことしか更新できなさそうなのですが、頑張って完結に向かいたいと思います…!本当にありがとうございます!! (2020年8月21日 17時) (レス) id: d6a7ece567 (このIDを非表示/違反報告)
夜透田 流(プロフ) - ゆっくり四つ葉さん» コメントありがとうございます!!そうなんです!小説のそのシーンを書いてからアトラクライトの存在を知ったので実は無意識で似たセリフを出していたみたいなんです…アトラクライトめちゃくちゃ鬼滅とピッタリですよね…! (2020年8月21日 17時) (レス) id: d6a7ece567 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっくり四つ葉 - アトラクトライトの歌詞入ってる!オァァァ!!ぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁ!!…すいません。はい。素晴らしい作品をありがとうございます! (2020年8月21日 17時) (レス) id: 135b7cf6d1 (このIDを非表示/違反報告)
夜透田 流(プロフ) - 霞さん» 伊黒さんの心中が複雑すぎるのも考えものですね…解説付けたので良かったら読んでみてください〜 (2019年11月22日 9時) (レス) id: 787493054e (このIDを非表示/違反報告)
霞 - 伊黒さんいつからなんだ…蜜璃ちゃんより夢主がいいのかそうだろう夢主健気すぎてもういい子すぎだからな…!夢主の方が正しかった許された(?)から好きとかじゃないよな…努力云々はいなくなってから気付いたはずなのに結局最近まで嫌ってたんだし…? (2019年11月21日 23時) (レス) id: ce151a9693 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜透田 流 | 作成日時:2019年11月7日 17時