第六十一話 証拠 ページ18
我妻善逸side
胡蝶「嘘、ですよね…?ねぇ、雪さん…嘘ですよね…?!」
光条「嘘に決まってる!私、師範を殺すなんて、そんな、そんなこと…!」
整った眉を寄せ、しのぶさんは光柱の光条さんへ詰め寄った。
光柱は初めて見たが、なんともまぁ顔が整っている。口を開かなければ顔だけで食っていけそう。
でも、そんな可愛らしい顔も、今や歪に歪んで見られない顔だ。
『じゃあ、なんで師範の遺体から、貴女の指紋と血痕が検出されたの?なんで師範の屋敷の周りに咲く彼岸花の茎から、貴女の指紋と師範の血痕が検出されたの?』
光条「し、知らないよそんなの!血痕や指紋で、個人が特定出来るわけない!」
『…出来るよ。特高なら。貴女のお兄さんが、明智幹部が、私と協力して築き上げた。化学は嘘をつかない。…貴女の屋敷と明智幹部の研究室から、師範の血痕の残る彼岸花が見つかった。黄色の彼岸花と、赤色の彼岸花。…これが証拠だよ。』
黄色い瞳に涙をいっぱい溜めて、光条さんはAちゃんをじっと見詰めている
『
光条「…」
『ねぇ、そんな人だと思わなかったよ。雪姉さん。』
光条「っ私は!あんたの姉さんじゃない!!」
憤怒と焦りの音が強くなったと同時に、鬼の音が何よりも強くなる。光条さんの瞳は、もう既に鬼のそれだった。
彼女が叫ぶと同時に、いつの間にか伸びていた鋭い爪を振りかざす。
光条「死んで!!!!」
『っお館様!!』
東條「Aさん!!」
肉を切り裂く音と、血が流れる音が、静寂を訪れさせない。瞬きをする合間に、鬼はいなくなっていた。
だが、その代わりに。
『嘘、でしょ…喜助…?』
不知火「おい、喜助!喜助!!」
喜助くんが、Aちゃんとお館様を守るようにして倒れ、辺りは彼の血液で小さな池が出来たようだった。
『馬鹿…喜助の馬鹿!……ありがとう。』
大粒の涙を流し、Aちゃんは喜助くんの頭を撫でた。
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夜透田 流(プロフ) - ゆっくり四つ葉さん» これからちょこちょことしか更新できなさそうなのですが、頑張って完結に向かいたいと思います…!本当にありがとうございます!! (2020年8月21日 17時) (レス) id: d6a7ece567 (このIDを非表示/違反報告)
夜透田 流(プロフ) - ゆっくり四つ葉さん» コメントありがとうございます!!そうなんです!小説のそのシーンを書いてからアトラクライトの存在を知ったので実は無意識で似たセリフを出していたみたいなんです…アトラクライトめちゃくちゃ鬼滅とピッタリですよね…! (2020年8月21日 17時) (レス) id: d6a7ece567 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっくり四つ葉 - アトラクトライトの歌詞入ってる!オァァァ!!ぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁ!!…すいません。はい。素晴らしい作品をありがとうございます! (2020年8月21日 17時) (レス) id: 135b7cf6d1 (このIDを非表示/違反報告)
夜透田 流(プロフ) - 霞さん» 伊黒さんの心中が複雑すぎるのも考えものですね…解説付けたので良かったら読んでみてください〜 (2019年11月22日 9時) (レス) id: 787493054e (このIDを非表示/違反報告)
霞 - 伊黒さんいつからなんだ…蜜璃ちゃんより夢主がいいのかそうだろう夢主健気すぎてもういい子すぎだからな…!夢主の方が正しかった許された(?)から好きとかじゃないよな…努力云々はいなくなってから気付いたはずなのに結局最近まで嫌ってたんだし…? (2019年11月21日 23時) (レス) id: ce151a9693 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜透田 流 | 作成日時:2019年11月7日 17時