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第四十六話 書庫 ページ1

愛染Aside


不知火「…どうぞ、ここが書庫です。お隣が物置ですね。」

『悪いな、ありがとう。…外の見張りは頼んだぞ。』

不知火「勿論です。」




私の口調に驚いたのだろう、少々目を見開いた伊黒さんを引っ張り、私たちは書庫へと足を踏み入れた。
そこは、大きな屋敷とは裏腹に、中々にこじんまりとしていた。…物は少ないが、ざっと見たところ薬学の本などが多いようだ。




伊黒「…薬草、か。」

『えぇ、片っ端から見て行きましょう。何か目ぼしい物がありましたら私に見せてください。』

伊黒「一々言わなくても分かっている。」




着物の上に羽織ったいつもの羽織を翻し、彼は右側の戸棚に手を伸ばす。

口ではこうも冷たいが、やはり産屋敷様の命だからだろうか?一応は、素直にこちらの指示に従ってくれている。




伊黒「これは。」

『違います。』

伊黒「こっちは。」

『駄目ですね。』

伊黒「これはどうだ。」

『…ハズレですね。』




彼は物を見つけるのが早いのか、目当ての物に近しい物を次から次へと見つけてくる。だが、どれもこれも探している"証拠"とは違うのだ。

ふと、足元に何か金属が落ちている事に気付く。
不審に思って拾い上げてみれば、それは小さな西洋の鍵だった。




『…何かの、鍵。どこのだろう。』

伊黒「…鍵?」

『はい、落ちていたんです。どこの鍵でしょうか。』




鍵が落ちていると云うことは、どこかに錠があると云うことだ。この屋敷の何処かにこれと合う錠前がある筈だ。鍵をかけるほどだ、何か重要な物が入っているかもしれない。

…しかし、何故今になって(・・・・・)鍵なんかが出てきたのだろうか。




伊黒「おい、A。」

『なんです、お兄様。』




外に人がいては不味いので、演技をしたまま彼の呼び掛けに答える。




伊黒「これはなんだ。」




振り返った先には、伊黒さんが小型の通信機の様なものを持っていた。

第四十七話 小型探知機→



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夜透田 流(プロフ) - ゆっくり四つ葉さん» これからちょこちょことしか更新できなさそうなのですが、頑張って完結に向かいたいと思います…!本当にありがとうございます!! (2020年8月21日 17時) (レス) id: d6a7ece567 (このIDを非表示/違反報告)
夜透田 流(プロフ) - ゆっくり四つ葉さん» コメントありがとうございます!!そうなんです!小説のそのシーンを書いてからアトラクライトの存在を知ったので実は無意識で似たセリフを出していたみたいなんです…アトラクライトめちゃくちゃ鬼滅とピッタリですよね…! (2020年8月21日 17時) (レス) id: d6a7ece567 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっくり四つ葉 - アトラクトライトの歌詞入ってる!オァァァ!!ぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁ!!…すいません。はい。素晴らしい作品をありがとうございます! (2020年8月21日 17時) (レス) id: 135b7cf6d1 (このIDを非表示/違反報告)
夜透田 流(プロフ) - 霞さん» 伊黒さんの心中が複雑すぎるのも考えものですね…解説付けたので良かったら読んでみてください〜 (2019年11月22日 9時) (レス) id: 787493054e (このIDを非表示/違反報告)
- 伊黒さんいつからなんだ…蜜璃ちゃんより夢主がいいのかそうだろう夢主健気すぎてもういい子すぎだからな…!夢主の方が正しかった許された(?)から好きとかじゃないよな…努力云々はいなくなってから気付いたはずなのに結局最近まで嫌ってたんだし…? (2019年11月21日 23時) (レス) id: ce151a9693 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夜透田 流 | 作成日時:2019年11月7日 17時

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