第二十七話 悲鳴 ページ31
我妻善逸side
楽しげな音。苛立たしげな音。悲しい音。
様々な音が入り乱れるのがここ、浅草だ。
『さて、任務場所に着いた事ですし、私の呼吸の話はまた今度に致しましょう。』
嘴平「はぁ?!!今教えやがれ!!」
『嫌です。』
Aちゃんが『嫌だ』と答えたのとほぼ同時、女性の甲高い悲鳴が辺りに響いた。
警察を呼ぶ声と、医者を呼ぶ声とが交差する中、人混みを掻き分けて二人の少年が悲鳴の方へと突っ込んで行った。
??「退いてください!特高です!!」
??「ったく、またかよ…!」
『…』
その少年二人に続き、Aちゃんがゆっくりと歩き出す。それに合わせ、俺達も戸惑いながらも後ろを着いて行った。
彼女は歩きながら西洋の羽織を再び脱ぎ、例の帽子を頭に被る。特高警察を避けるようにして開いた道の真ん中を堂々と歩く様は、まるで西洋の童話に出てくる騎士のように凛々しい。
『
鶴と呼ばれた銀髪の短髪少年は、一瞬彼女を見て驚くも、すぐに真剣な顔に戻り、把握した現状況を簡潔に話した。なんでも、道行く女性数名が何者かに襲われ、切り傷を負ったのだとか。
一方、喜助と呼ばれたふんわりとした茶髪を緩く結った少年は、一瞬叫び掛けるも、すぐに大きく「はい!」と子気味いい返事をし、その場を去った。
『なるほど。』
冨岡「…何か分かったか。」
『はい。これが、産屋敷様からの任務です。』
我妻「はい?」
『…この事件は現在多発しています。産屋敷様はこれの原因が鬼かも知れぬと判断なさったのでしょう。…特高警察でも手を焼いている難事件です。調べてみる価値はあるでしょう。』
そう言って笑うAさんの額には、冷や汗が滲んでいた。
112人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夜透田 流(プロフ) - もやし好きのもやしさん» いえいえ!!むしろこんなんですみません!!ありがとうございます、頑張ります!! (2019年10月30日 17時) (レス) id: 787493054e (このIDを非表示/違反報告)
もやし好きのもやし(プロフ) - うわあああコラボありがとうございますぅぅう!!うちの桜花がお世話になりました…!これからも応援しています!!! (2019年10月30日 17時) (レス) id: 6a4e808260 (このIDを非表示/違反報告)
夜透田 流(プロフ) - 恋歌さん» ありがとうございます、頑張りますね!! (2019年10月27日 21時) (レス) id: 787493054e (このIDを非表示/違反報告)
恋歌 - これからも頑張ってください!応援しています!! (2019年10月27日 20時) (レス) id: 70b9e10207 (このIDを非表示/違反報告)
夜透田 流(プロフ) - 恋歌さん» コメントありがとうございます!これからじわじわと思い知らされていきます…ちゃんと後悔して反省できると良いですね…書くのは僕なんですが(( (2019年10月27日 10時) (レス) id: 787493054e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:夜透田 流 | 作成日時:2019年10月10日 7時