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第二十五話 似た音 ページ28

冨岡義勇side


我妻「っそうじゃん!!さっきAちゃんそれ舐めたら即死って…!まさか、Aちゃんも鬼?!!」

『いいえ。私は薬抗体質と云う特殊体質なんです。』

冨岡「…薬が効かないのか。」

『はい。如何なる薬も、毒も、効きません。…故に、病を治すことも出来ません。』




彼女は悲しそうな笑顔で、小さく小瓶を揺らした。彼女が言うには、処分薬は彼女にとって唯一の処方薬なのだと言う。

彼女が輸入を許可した草木から、毒が摂取され、その毒を使ってとある幹部が処分薬を作り出したそうだ。
その効果を目の当たりにした上司が鬼への対策として無理矢理使用しだしたのだ、と彼女は言った。




『…故に、全て私の責任なのです。私が我が国に招き入れてしまったが故に、大勢の人や鬼が苦しんでいる。楽に出来るのは、私しかいないんです。』

我妻「Aさんは…炭治郎と似た音がする。」

『え?』

炭治郎「俺?」




彼女は俺の羽織の裾を握りながら、善逸の顔を見る。大きな藤色の瞳には、先程の俺のように涙が溜まっていた。




我妻「…うん、泣きたくなるくらい優しい音。それから、今にも壊れそうな寂れた音。…Aちゃんは、今までずっと頑張ってきたんだね。」

『…っ…』




ぼろぼろと止めどなく溢れる涙を、俺は拭ってやれなかった。代わりに、善逸が優しくそれを拭ってやった。

俺の羽織の裾を握る彼女の手に、力が篭もる。




冨岡「…悪かった、A。」




もう、俺はお前の隣に立てないだろうか。
もう一度、あの頃のようにお前と笑い合いたい。




冨岡「信じてやれなくて、話を聞いてやれなくて、悪かった。…俺は、もう一度お前を信じる。」

『…っ…"義勇"…』

冨岡「A、"前を向け"。」




涙を流し、口元を引き上げ、綺麗に笑う彼女は『分かってる』と口にした。

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夜透田 流(プロフ) - もやし好きのもやしさん» いえいえ!!むしろこんなんですみません!!ありがとうございます、頑張ります!! (2019年10月30日 17時) (レス) id: 787493054e (このIDを非表示/違反報告)
もやし好きのもやし(プロフ) - うわあああコラボありがとうございますぅぅう!!うちの桜花がお世話になりました…!これからも応援しています!!! (2019年10月30日 17時) (レス) id: 6a4e808260 (このIDを非表示/違反報告)
夜透田 流(プロフ) - 恋歌さん» ありがとうございます、頑張りますね!! (2019年10月27日 21時) (レス) id: 787493054e (このIDを非表示/違反報告)
恋歌 - これからも頑張ってください!応援しています!! (2019年10月27日 20時) (レス) id: 70b9e10207 (このIDを非表示/違反報告)
夜透田 流(プロフ) - 恋歌さん» コメントありがとうございます!これからじわじわと思い知らされていきます…ちゃんと後悔して反省できると良いですね…書くのは僕なんですが(( (2019年10月27日 10時) (レス) id: 787493054e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夜透田 流 | 作成日時:2019年10月10日 7時

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