検索窓
今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:123,937 hit

第十七話 口論 ページ19

愛染Aside


あの日は本当に鮮明に記憶に残っている。




宇髄「お前らはまだAを疑ってんのか。」

伊黒「これは疑いでは無い。確信だ。特高殿は雪を陥れた。その証拠がこの雪の怯えた態度だろう。」




当時の柱の方々の冷たい視線。
今の柱の方々の蔑みの視線。

当時からは柱も代替わりを多少して、面子も変わってはいるが、視線だけは変わらない。





宇髄「確固たる証拠は一つも無い。地味に口説いぜ、お前ら。」

煉獄「何を言っている!雪の表情こそが最大の証拠だろう!」




あの時も、私を引き止めてくれたのは宇髄さんだった。多分、時透さんも止めようとはしてくれていたのだと思う。

彼の「馬鹿だ」と云うあの言葉は、きっと、私を引き止めるための言葉だったのかもしれない。





宇髄「なぁにが証拠だ!んなもん証拠にもならない。Aがいつ、何処で、光条を陥れたかって聞いてんだよ!派手に説明してくれよ!」

胡蝶「話の分からない人ですね。良いですか、彼女は特高殿が傷つけ、辱め、陥れたんです。特高殿で無かったら、書類を改ざんしたり、鬼を集中的に集めたりなんてものは出来ません!」

宇髄「そんなん誰だって出来んだろうが!!だいたい…」
『お話は終わりにしましょう。』




激しさを増す口論に、終止符を打った。

笑え、私。





『過去は過去。今は今です。…これ以上私に楯突くのであれば、不敬罪重ね反逆罪として処罰致します。』





ねぇ、笑っていられてるでしょう。

強くなれば、誰かが認めてくれる。
笑っていれば、誰かが信じてくれる。

そう、思っていた昔の自分を叱りたい。


顔を若干白くさせ、口を噤む面々ににっこりと笑みを向ける。




『…思い上がるなよ。私は、産屋敷様への恩返しに、ここへ来ているのですから。』




今なら、誰かが真実に辿り着いているかもしれないなんて…そんな淡い期待は、消え去った。

第十八話 星空→←第十六話 敵対図



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (42 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
112人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 夜透田流
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

夜透田 流(プロフ) - もやし好きのもやしさん» いえいえ!!むしろこんなんですみません!!ありがとうございます、頑張ります!! (2019年10月30日 17時) (レス) id: 787493054e (このIDを非表示/違反報告)
もやし好きのもやし(プロフ) - うわあああコラボありがとうございますぅぅう!!うちの桜花がお世話になりました…!これからも応援しています!!! (2019年10月30日 17時) (レス) id: 6a4e808260 (このIDを非表示/違反報告)
夜透田 流(プロフ) - 恋歌さん» ありがとうございます、頑張りますね!! (2019年10月27日 21時) (レス) id: 787493054e (このIDを非表示/違反報告)
恋歌 - これからも頑張ってください!応援しています!! (2019年10月27日 20時) (レス) id: 70b9e10207 (このIDを非表示/違反報告)
夜透田 流(プロフ) - 恋歌さん» コメントありがとうございます!これからじわじわと思い知らされていきます…ちゃんと後悔して反省できると良いですね…書くのは僕なんですが(( (2019年10月27日 10時) (レス) id: 787493054e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:夜透田 流 | 作成日時:2019年10月10日 7時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。