審神者たちの会合〜�� ページ14
【Aside】
雛野(ひなの)さまから感じる不穏な力。
時間遡行軍を操り各地の本丸を襲わせているのは彼女で間違いないでしょう。
何気ない会話をしながら様子を伺っていると、突然彼女はポンと手を打ちました。
「そうそう！ところでお姉さま。最近お姉さまのことを皆が何と呼んでいるかご存知ですか？」
「…いいえ」
「闇に染まった刀剣男士を救い、【黒の本丸】に光をもたらした清澄(せいちょう)な女神さま」
「……」
「その名も【白の審神者】。お姉さまにぴったりだと思いませんか？」
張り付いたような笑顔。
その目が突然赤い光を灯しました。
「――本丸の刀剣たちは、お姉さまのことを誰よりも信頼しているようですね」
雛野さまは白く細い手を伸ばし、そっと私の頬に触れました。
「好かれて、信頼されて、愛されて」
冷たい指先がすっと肌を撫で上げます。
「あぁ、…なんて妬ましいのかしら」
「…雛野さま。あなたは何者です？」
問いかけた瞬間、会場の空気が大きく震えました。
「っ！？」
――この気配は。
黒い闇と死のにおい。
禍々しい気配と共に、至るところに現れた異形たち――。
「きゃあぁぁ！！！！」
「っ時間遡行軍だ！！！」
突然の事態に悲鳴と絶叫が響き渡り、会場はあっと言う間にパニック状態に陥りました。
「――あなたの仕業ですね」
「うふふふ、あははっ。ここにいる審神者なんて、みんないなくなればいいのです。みんなみぃんな大キライ」
黒い霧をまとい、立ち尽くす少女はぞっとするような笑みを浮かべていました。
「だけど一番キライなのはお姉さま、あなたです。刀剣男士たちに愛されるなんてあってはいけないことだわ」
「もしやと思いましたが…以前、あなたが任されていた本丸というのは…」
「ええそうです。さすがはお姉さま」
するとまるで雛野さまを守るように、さらに数体の時間遡行軍が現れました。
「わたくしの名は雛野。【黒の本丸】で最初の審神者を務めていた者です」
彼女は満面の笑みを浮かべました。
「さぁ【白の審神者】さま。あの本丸はわたくしのものです。さっさと返してくださいな」
闇に堕ちた少女。
狂気を宿したその瞳で、彼女は私をひたすら睨み付けるのでした。
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コトナガ(プロフ) - 名無しくんさん» お読み頂きまして本当にありがとうございました。次回もどうぞよろしくお願いします！ (2020年8月9日 10時) (
レス) id: 14cecc8eec (このIDを非表示/違反報告)
名無しくん(プロフ) - 完結おめでとうございます！最初の方からずっと楽しませていただきました！とても素敵な終わり方でとても面白かったです！続編も楽しみにしています！ (2020年8月8日 21時) (レス) id: 330cc05ab0 (このIDを非表示/違反報告)
鈴桜(プロフ) - コトナガさん» 完結おめでとうございます！！ 最後の最後で夢主との再会してくれた！！鶴丸さん、かしゅう良かったね 続編も楽しみに待ってます！ (2020年8月7日 16時) (レス) id: 02b3e189b5 (このIDを非表示/違反報告)
コトナガ(プロフ) - 鈴桜さん» 先日はコメントありがとうございました。おかげさまで最終話を迎えました。また続編を作ったときは読んで頂けると嬉しいです。それでは失礼いたします。 (2020年8月7日 10時) (レス) id: 14cecc8eec (このIDを非表示/違反報告)
鈴桜(プロフ) - まさかの夢主の師匠と兄弟子がぁ！！ 続きどんな事になるんだ！！ そして、夢主はどうしてるのか気になります (2020年7月31日 8時) (レス) id: 02b3e189b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コトナガ | 作成日時：2020年2月2日 1時
