長編小説【刀剣乱舞】白の審神者と黒の本丸～其ノ弐 (ページ21)

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こんのすけの質問コーナー～① ページ21

※この話には、【白の審神者と黒の本丸～其ノ壱】の序盤で登場した主人公の兄弟子(棗)が登場します。

お読みになる際は、お好きな名前を設定してからご覧ください。

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これは、３日ほど前の出来事だ。

清々しい空気の中、時の政府本部を訪ねる者がいた。

端正な顔立ちに淡い金の髪。
琥珀色の瞳が特徴的な青年だった。

彼の名前は【棗】。
Aの兄弟子にあたる人物だった。

「ようこそお越し下さいました棗さま！急なお呼び出しに応えて頂き、心から感謝いたしますっ」

「はじめまして。あなたが連絡をくれた…こんのすけさん、かな？」

出迎えたのはふくふく丸い狐、こんのすけ。

【黒の本丸】を担当する管狐だ。

来客用の部屋に案内すると、こんのすけは棗の前にちょこんと座った。

「早速ですが棗さま。あなた様にお訊きしたいことがございます！」

「あぁ、Aのことだよね？」

「左様です。あのお方について僕は詳しく知りません。お仕えする主さまのことをもっとよく知りたいのです！差し支えない程度で結構ですのでお願いできないでしょうか！」

ふわふわと尻尾が左右に揺れる。

「あ！ですが…」

「どうしたの？」

「Aさまの居ない場で根掘り葉掘り聞くのはマナー違反かもしれませんね…」

しゅんと尻尾が下がった。

棗は笑いながらこんのすけの頭を撫でる。

「心配ない。Aからはもう許可を貰ってるから、俺にわかることなら何でも答えてあげるよ」

「棗さまぁ…！」

こんのすけのふわふわな尻尾が嬉しそうに再び左右に揺れるのだった。

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【棗side】

さて何から話そうか。

そうだ、気付いていると思うけど、俺もAも人間じゃない。

【鬼】と呼ばれることが多いけど、正しくは【鬼神】だよ。

何が違うかって？
うーんまぁ、つまり…そこそこ色んな力を持った【鬼】だと思っておけば間違いないかな。

そういえば、本丸を襲った時間遡行軍をAが一人で片付けたって聞いたけど…あの子信じられないくらい強かったでしょう？

俺は神通力を高める修行に明け暮れたけど、Aは剣術の才があったんだろうね。

もともと天界でも最強の鬼神として名が知れ渡っているんだよ。