邪魔しちゃいけないもんね ページ20
「勝手が違うってどういう事？」
「A、てめえは知ってるだろうがオレは、初めてザンザスの目を見た時、こいつには勝てねえと悟った。だからついて行こうと決めた」
それはもちろん知っている
二人を推しとしている私としては、それは当たり前の知識！
「それはもちろん分かってるけど、それと何の関係が…あっ！」
そう言えば、母さんがザンザスの目を見て言った言葉は確か…
「母さんにその目を、人を見下した目って言われるのが気に入らなかったの？」
「そうだぁ。奴の目をそんな簡単に表されると、ついムカついちまった。すまねえな本当はやり過ごさなきゃいけねえんだが…」
「そんな事ないよ！」
自分が憧れている物を否定されるのは、誰だって気に食わないはずだ
「カス鮫、てめえそんな事考えていやがったのか」
「…」
スクアーロは少し罰が悪そうだ
「カス鮫、よく聞け…そんなもん、てめえが言う必要はねえ」
言っちゃったよこの人！
どうしよう！推しの二人にはできるだけ仲良くしてほしいのに…
「てめえは、昔から変な事ばかりこだわりを持ちやがって…そもそも、オレはアイツの親なんぞ眼中にねえ」
「ザンザス？」
「あんなカス、オレがかっ消す必要もねえドカスだ。てめえはそんな存在をいちいち気にすんのか？」
スクアーロがハッとする
え？なんなの！？私は全く話についてけないんだけど…
「スクアーロ。てめえは一度信じたものを決して疑わねえ。それがてめえの誇りだろうが。いちいち反応してたら、らちが明かねえぞ、それにアイツが上っ面で言ってんのはてめえも分かってたじゃねえか」
そうだ、ザンザスは夕食の時母さんの目を一度たりとも見なかった
目を合わせてもいないのに、目の事を指摘した母さん…確かに上っ面だ
「カス鮫、オレを一番分かってんのはてめえじゃねえか。今後はいちいち噛みつくんじゃねえぞ」
語ってる時のザンザスの目は母さんの時とは違い、ちゃんとスクアーロの事を見据えていた
あの、赤くきれいな目で
「ザンザス…すまねえな」
ザンザスの意図が分かってスクアーロは少し嬉しそうだ
回りくどいやり方ではあるが、これはれっきとした慰めなのだ
「…今は邪魔かな？」
そう思って、私は部屋を出た
18年一緒にいた二人だ。私が二人についていけないのは当然だ
「…今のうちに、風呂でも入ろっかなー」
私の風呂は結構長い
その間に、二人も話し終わるだろうしね！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 24人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
吉田 夕陽(プロフ) - めっちゃええ作品ですね！もう、なんか、世界観に入り浸って想像しながら読んでいると、ニヤニヤが止まりませんでした！神作ありがとうございます！！ (5月28日 21時) (
レス) @page34 id: ab26c36e5b (このIDを非表示/違反報告)
風来坊(プロフ) - ゆうさん！ありがとうございます！そう言ってもらえて、とても嬉しいです (2019年12月22日 8時) (レス) id: 2959e30a52 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - えー！めっちゃいい作品じゃないですか！泣きました (2019年12月20日 21時) (レス) id: de93f0d8c4 (このIDを非表示/違反報告)
風来坊(プロフ) - ログインできました！よかったらコメントお願いします (2019年11月21日 19時) (レス) id: 2959e30a52 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：風来坊 | 作成日時：2019年11月14日 17時
