Run away....

匂い ページ2

鳴り響いていた銃声がふと止む。


なるべく光景を見ないようにするために伏せていた顔を上げると、前から誰かが歩いてくる。


武装集団の仲間。

多分牛と猪だ。




そして2人の男女。


『あれ、？』



目線をもう一度2人の男女に戻す。


忘れるはずもない。

あの男は、武蔵。


私から大切な人を奪った張本人。



まさかこんなところで目に入れなければならないだなんて。



私は、また顔を伏せた。





龍「アテンションプリーズ、アテンションプリーズ、。」



龍「この空港は、我々獣が占拠した。我々の指示に従え。」





龍「さもないと！」


再び銃声が響き渡る。





龍「獣の餌になる。」







この人たちは何をしようとしてるのかわからない。


わたしたちを殺すつもりかもしれない。


わたしたちを苦しめるつもりかもしれない。


でも、。




一年前の、あの事件と同じ"匂い"がした。

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