続・ようこそ！！青蘭高校へ！！ 【 １ 】

１ヵ月のプチ同棲 ページ8

◆ 太輔・side ◆

まいった… 凛斗の『俺 大好き病』

明日のことを話したいのに 全然 Aと代わってくれなかった。

ようやく納得して代わってくれた。


『もしもし… 』
ああ、大好きな声だ。

『本当に いいの？あんな約束して』
くすくす笑っているA。


俺のこの世で一番大切な宝物の彼女。


「いいんだ。どうせ、１ヵ月後 一度帰るから」
９月頭に帰る予定にしている。

「それより、チケット取れたか？」
夏休み初日の連休だったため、新幹線のチケットが取りづらかった。

『私は、前もって予約だったから大丈夫。先生の方が大変だったよ』
そうだったな。


一樹は、明日からグアムだったな。


『キャンセルが出てくれて良かったよ〜。先生もギリギリに頼むから』
Aの呆れた声が聴こえる。

「だな。呑気だから一樹は。それより、凛斗 上手く誤魔化せよ」
また ぐずるから。

『太輔と同じで、私のことも大好き病ですからね〜 凛君は』
そうそう。


でも、俺が一番 お前を好きだぞ。


『でも、グアムで結婚式って 素敵だね』
実は、香さんの弟さんの結婚式をグアムでやることになっていた。

「ああ、きっと素敵だろうな」
３年前の結婚式のフォト・フレームを思い出した。


綺麗なAが 俺に笑ってくれてるんだよな。


『ねぇ、飾ってる？』
くすっ。

「明日 確認したら？」
テレビの横のサイドボードは、お前の物でいっぱいだ。

『うん！そうする！えへへっ。ドキドキするぅ〜♪』
相変わらず 可愛い奴。


心がドキドキする。


『い〜っぱい キスしてね！』
くすっ。

「ああ、いっぱいな」
キス好きな彼女。


抱きしめて キスしたい。

誰にも邪魔されない１ヵ月を過ごしたい。


『明日、２時頃 仙台駅に着くからね♪』
明日の２時には会える。

「ああ、迷子になるなよ」
すぐ迷子になるA。

『大丈夫だもん！』
本当か？


まぁ、迷子になっても 必ず見つけるけどな。


『わ〜！楽しみ〜♪どんなマンションかな〜？』
どんなって…


モデルルームのようなマンション。


「それも楽しみにしとけ」
あのマンションで 俺は１ヵ月 Aと暮らす。


プチ同棲だ。


「気をつけて来いよな。変なのに絡まれるなよ」


どんどん可愛く、綺麗になるA。


俺は、そのたびに気が気じゃなくなる。


「うん！明日待っててね♪ダーリン♪」


ケータイから『ちゅ！』っと、リップ音が聴こえた。

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