続・ようこそ！！青蘭高校へ！！ 【 １ 】

私への責任と態度 ページ41

「ガヤ！お前、やっぱり 結婚してたのか〜〜！？」


え？


二階堂さんの大きな声。

手には…


「きゃわ！Aちゃ！」
４年前の結婚式場モデルになった時の写真。


私も持っている銀のフォトフレーム。

テレビの横のスペースには、私の今まであげたグッズが所狭しと並んでいた。


「ば、バカ！見んな！！」
痛い足を引きずりながら、二階堂さんから取り上げようとする太輔。

「すげ〜、マジラブラブ」
横尾さんがパンフレットを見ていた。


皆が私を見ていた。


「２人とも、少し幼い気がするけど、何年前なの？」
優しく聞いてくる横尾さん。

「よ、４年前です」
太輔は、まだ二階堂さんとじゃれていた。


凛君も きゃあきゃあ参戦していた。


「あの… 恥ずかしいので… 」
手を差し出した。

「あははは、そうだね。はい」
素直に渡してくれたパンフレット。


懐かしい結婚式の写真。


「本当に… したわけじゃないよね？」
秋元さん？

「はい、結婚式場の方に頼まれて… モデルをしたんです」
でも、あの場で太輔は 未来を誓ってくれた。


この指輪を嵌めてくれた。


「ガヤにもらったの？」
横尾さんが私の手の指輪を見ていた。

「はい！」
笑顔で答えた。


太輔の気持ちが詰まった指輪。


「ヤバイくらいの笑顔… アイツがこの部屋に入れたくなかったのは、君を見せたくなかったんだな」
ドタバタ二階堂さんとじゃれ合う太輔を見た。

「うん、わかる気がするよ。ガヤの気持ち」
私は、今も太輔に 大切に想われてる。


私は、太輔の『慈しむ者』


「１週間いるの？」
え？

「いえ、あの… １ヵ月ほど… 」
恥ずかしい…

「え？同棲？？マジ？」
こくん と 頷いた。

「柚菜… １ヵ月だって… 」
なんか… さっきから、秋元さんと河原さん…


それに、涼君の様子が 変なような気がする。

暗い？？


「いい加減返せ！！」
太輔の怒鳴り声。

「ニカ、それぐらいにしとけよ。ガヤ、マジなんだから」
二階堂さんが笑いながら 太輔に返していた。


太輔は、ブツブツ言いながらフォトフレームを元の場所に戻した。


「俺をからかうなら、２度と入れない！！」
真面目太輔君だから。


シーン…


「先輩… マジなんすっね」
涼君？


太輔が皆を見た。


「当たり前だ」
真剣な顔。


「Aは、俺の『慈しむ者』だ」


４年前とは違う、太輔の照れのない しっかりした態度。


私への責任の表れだった。

渉の意図→←恥ずかしいマンション

ラッキーカラー

あずきいろ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す