増えた選択肢 ページ26
◆ 太輔・side ◆
Aを これ以上待たせたくない気持ちと勉強したい気持ちが複雑に入り混じっていた。
『もうヤダ!帰ってきて!』
この前、Aは 淋しさのあまり電話で泣き続けた。
帰ると約束していたのに、俺は ほとんど帰らなかったから…
思わず出た言葉が…
『夏休み、こっちに来るか?』
無責任なことを言ってしまったかもしれないが、俺も限界だった。
会いたくて会いたくて、抱きしめたくてしょうがなかった。
次の日、おじさんから電話があった。
『夏休みの間、預けるから よろしく頼む』と。
1ヵ月のプチ同棲。
この機に、いろいろ考えようと思っていた。
Aも、短大卒業だし… 2人とも考えなければいけない時期にきていた。
「… がや君、藤ヶ谷君」
はっ!!
「どうした?ぼんやりして」
ヤバ!話の途中だった。
「いえ、すみません」
ぺこりと謝った。
大槻さんが俺をじっと見た。
「うちに来る気はないか?」
え… ?
うち??
「あの… ?」
大槻さんが笑った。
「まぁ、俺が面接官じゃないから、受かるかはわからないが、後押しはできる」
まさか…
「俺が?三菱に?」
頷く大槻さん。
3人も笑顔で俺を見た。
「だって、藤ヶ谷君 相当優秀だし、大槻さんのお気に入りだもん♪」
鈴木さんが笑いながら言った。
「そうそう、俺らより『藤ヶ谷君、藤ヶ谷君』だもん」
宮下さんと森下さんの『したした(下)』コンビも笑いながら言った。
三菱に??
「一度、考えてくれないかな?まだ、間に合うし」
いきなり選択肢が… 増えた。
院か三菱… それか、他の企業か…
「火曜日に、会社の概要の書類を持って来るよ。一度目を通すといい」
そういうと、大槻さんが立ち上がった。
「悪かったね、急にこんな話して。でも、君みたいな優秀な人間をわが社は欲しいんだ」
俺の肩をまたポンと叩いた。
そんなに… 俺を買ってくれてるなんて…
「わかりました。考えてみます」
大槻さんが笑顔で頷いた。
「じゃあ、火曜日にな。お疲れ様」
4人は、笑顔で俺の前からいなくなった。
バフッ…
「はぁ〜… 」
再びソファーに沈み込んだ。
「どうすっかなぁ〜… 」
院… 魅力的だし… 他社も気になるし…
もちろん、三菱も…
大きく天井を見上げ、ぼ〜っと考えていた。
「ん?… はっ!!時間!!」
約束の時間までに あと10分だった。
「戻らないと!!」
俺は、慌てて車を走らせた。
ラッキーカラー
あずきいろ
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asuna951(プロフ) - ありがとうございます!頑張って下さい!応援してます! (2015年1月22日 15時) (レス) id: 49358eec38 (このIDを非表示/違反報告)
亀猫(プロフ) - asuna951さん» asuna951さん!おはようございます!!わかりました!なるべく早く本編を再開するようにしますね(*^_^*) でも、もう少しの間だけお付き合いくださいね(*^_^*) いつも読んでくれてありがとう。コメもありがとう(*^_^*) これからもよろしくお願いします! (2015年1月22日 7時) (レス) id: e09e4ec41e (このIDを非表示/違反報告)
asuna951(プロフ) - 17早く続きがみたいです!よろしくお願いします! (2015年1月22日 3時) (レス) id: 49358eec38 (このIDを非表示/違反報告)
亀猫(プロフ) - たまりすさん» すみません(>_<) コメに今!気づきました!本当にすみません!柚菜ちゃんウザいですか?現在パート12… もっとウザくなってます(苦笑) 名古屋はもしツアなかなかやらないの〜!見たいですぅ〜!私は玉ちゃんが見たい!!玉命です!いつもありがとうです! (2014年5月30日 20時) (レス) id: e09e4ec41e (このIDを非表示/違反報告)
たまりす - かずきちゃんじゃないほうの女の子ちょっとウザいです(苦笑) もしツア、たいぴーでしたね! (2014年5月24日 20時) (レス) id: 43dd3791d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:亀猫 | 作成日時:2013年5月28日 18時