続・ようこそ！！青蘭高校へ！！ 【 １ 】

パパとママ （仮） ページ18

ドキドキ… 震える手。


電話は、香さんから また先生に代わった。


「Aちゃ？どうしたの〜？」
凛君が心配そうに私を見た。

『A、凛斗に代わってくれるかな？』
ケータイを凛君の耳に付けた。


私も一緒に耳を付ける。


『あのさ、パパたち電車乗り遅れちゃったんだ。グアム行けなくなった』
凛君のびっくり顔。

「いないの？… やだぁ〜… パパ〜… ママぁ… 」
泣き出した凛君。

『凛斗、泣かない。お前、姫のお兄ちゃんになるんだろ？』
ピタッと動きが止まった。


凛君が急に大きく頷いた。


『いいか？よく聞きなさい。パパたちは、１週間 凛斗に会えない。だけど、太輔とAが、
１週間、パパとママになってくれる』
私の顔を見た凛君。

「… 太しゅけとAちゃが？」
私も頷いた。


瞳からの大粒の涙が…


『そうだ、太輔に会えるぞ』
ピタリと止まった。

「太しゅけに あえるの！？」
瞳がキラキラ輝き出した。

『だから、我慢できるな？７コ寝たら迎えに行くから』
ケータイに元気よく頷いていた。


『太しゅけ大好き病』再発。


「きゃあ〜！はぁ〜い！ぼく まってるぅ〜！Aちゃと〜 太しゅけと〜！」
きゃあきゃあ言い出した。

「凛君！皆に迷惑！」
膝の上に座らせた。


私の胸にゴロゴロ抱きついた。

くすっ。本当に嬉しそう。


『うん、良い子だ。さすが 姫のおにいちゃんだな。じゃあ、Aに代わって』
私にケータイを渡してきた。

『迷惑かけると思うけど、凛斗頼むな。じゃあ、香に代わる』
また、香さんとチェンジ。


凛君は、私の膝から降りて また外の景色を見だした。


『本当に ごめんね』
申し訳なさそうな声の香さん。

『それでね、あのね… 』
？？


急に勿体ぶった声？？


『凛斗、夜 例のことしないと寝れないかもしれないの。お願いできる？』
へっ！？


そ、それは…


『ちゅうちゅう… なんだけど… 』
昨日の朝やられたやつ？？

『あの… 嫌だと思うけど… もしぐずったら… その… すみません』
い、今更… 嫌だと言えない。


ゴクッ…


「だ、大丈夫！なんとかなるなる〜！！あははは！」
太輔にお願いしよう！！

『本当！？ありがとう！お願いします！』
それから、凛君のクセとか注意することを聞いた。


仮のパパとママが始まる。


『じゃあ、凛斗〜！７コ寝たら会おうな〜♪』


先生は、陽気にケータイを切った。


凛君は、『はぁ〜い！』と元気よく返事をしていた。

白の天使→←先生の頼み

ラッキーカラー

あずきいろ

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