続・ようこそ！！青蘭高校へ！！ 【 １ 】

恋愛バトルの始まり ページ14

★☆★ 北斗・side ★☆★

ガヤ先輩の 高級車の四駆を降り、午後の講義の部屋に向かった。


「４年か… 柚菜は、違うな」
知り合ってまだ１年ちょい。

「本気っぽい顔してたな… 」
ぶつぶつ つぶやきながら席に座った。


ザワザワ… ガヤガヤ…


ガチャ。


「よ〜！諸君、ご機嫌いかがかな？」
ドラえもんの登場。

「あははは！最高っす！教授！！」
学生が声をかけていた。


東北大学、名誉教授 衣笠 稔。５５歳。

ドラえもんのような体形。でも、誰からも好かれ的確な判断を持つ、唯一 稀な大人。


「え〜！今日は… 」
彼の講義が始まる。


１時間半もの長い講義だか、誰も寝ることもなく聞いていた。

すごく、タメになる話ばかりで人気が高い教授。

だから、１時間半の講義は、全然 苦にならない。


「… というわけで、君たちが気になったこと、レポートで提出してね♪」
お茶目に言っている衣笠教授。


皆は 嫌々ながらも笑顔だった。

講義が終わり、教授と共にラボへ。


「や〜ん！やっぱり先輩いな〜い！」
柚菜は、ラボの中を見渡しそう言った。

「ラブラブ〜♪」
え… ？


ニカ先輩が、そう言いながら パソコンを陽気に打っていた。


「何が『ラブラブ』何ですか？」
香月が、皆にコーヒーを淹れながら聞いた。

「ガヤ〜♪」
皆の顔が変わった。


その中で、くすくす笑う衣笠教授。


「とうとう、来ちゃいますか〜♪Aちゃん♪」
Aちゃん？

「誰？Aって？」
涼介が教授に聞いていた。


ドラえもんの笑み。


「藤ヶ谷君の『慈しむ者』ですよ」
慈しむ？？

「… 慈しむ？あ… あ、愛するってことですか？」
香月の不安そうな顔。


教授が頷いた。


「明日、彼女が来るんだ。この地に♪」
やっぱり。


俺らの知らない女。


ガタッ！！バタン！！


「嘘！！」
椅子が…

「そんなの嘘！！」
柚菜は、椅子を倒すほど 衝撃を受けていた。

「… うそ… 」
香月の青い顔。


その顔に、ピンときた教授。


「… 藤ヶ谷君の大事な子なんだ。仲良くしてやってね」
２人の肩を軽く２回叩いた。

「じゃあ、僕は 帰るから… そのデータ、藤ヶ谷君に渡しておいてね」
呆然とする２人をよそに ラボを出て行った教授。


どうする… この状況…


「北斗… さっきのって… 」


感いいな、柚菜。


「ああ、もう４年だって」


諦めるか？


どうなる？この恋愛バトル…

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