続・ようこそ！！青蘭高校へ！！ 【 ３２ 】

ビンゴの結果は？ ページ49

◆ 太輔・side ◆

Aが父さんの元に行って１５分。



気づいたら ２人とも店内にはいなかった。




「どこに行った？」



キョロキョロと探すが見当たらなかった。


父さんたちがいた所、翔輝たちの所へ行った。



「なぁ、Aは？」


「ん？ああ、お前の親父さんを外まで見送りに行ったよ」



え？



「父さん、帰っちゃったの？」


「ああ、俺らに挨拶して帰ってたよ」



ガァーー… ン。



そんなぁ…



父さん、薄情…



「何？お前、ブラコンでファザコンなの？」


「ムッ… そうじゃないけど… 俺も見送りたかっただけ」



翔輝にフン！とするとドアに向かった。



ガラス越しに見える人影。



「あ、いたいた… でも、父さんは… いないか」



どうやら帰ってしまったらしい。



この寒いのに、夜空を見上げているA。



「まったく… 風邪ひきたいのか？」



ジャケットを脱ぎ、外に出た。




バサッ…




「あ… 」


「風邪ひくだろ？」



『 ごめんね 』と言い、ジャケットをしっかり羽織った。



「はぁ〜… それにしても寒くなったな」


「うん、昼間はあんなにあったかかったのにね」



はぁ〜… 白い息を吐いた。



「ところで、私のビンゴ 何が当たったの？」


「え？」



…



「『 え？ 』って、カード渡したじゃない」



やば…



テーブルに放置…



「た、楽しみにしてた… ぽい？」


「当たり前じゃない！！もう！信じらんない！！いっぱい 開いてたのに！！」



怒った…



「こんなことなら 伊吹に頼めばよかった！」



どうやら 本気で楽しみにしてたらしい…



ぷりぷりしながら店内に入っててしまった。



さらにマズイことに、ビンゴ大会は終了。



慌てて 片付けをしている幹事の元へ。



「れ、廉耶」


「ん？なんすか？」



バサバサと景品が入っていたビニール袋を畳んでいた。


コソコソと廉耶の耳元に囁く。



「景品… もう無し？」


「は？当たり前じゃないですか、終わったんすから」



…



「だよな… あはは… 」


「どうしたんすか？」



不思議そうに俺を見る廉耶たち。



「いや… 実は… 」




…





…




「あ〜… Aは、ビンゴ大会 大好きっすからね」



「そうなのか！？」




余計ヤバイ…




旅行前だと言うのに…




これは、ヤバイよな？




俺、ピーーンチ！！

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