続・ようこそ！！青蘭高校へ！！ 【 ３２ 】

来たがる二次会 ページ20

◆ 太輔・side ◆

旅行の話の後に、翔輝の話になった。



「家族以外で出席するのは 初めてで緊張する」


「翔輝君は、警察官だっけ？」



そう、それも警視庁勤務。



「確か、刑事課・捜査第二課」


「ほう、すごいな」



父さん目がキラキラ。



「で、二課って 何をするところだい？」


「何を？？さぁ？詳しくはよくわからない」



父さん、ガクッとコントのよう。



「友達なのにわからないのか… 」


「だって、警察って秘密主義ぽくない？」



聞くに聞けないって言うか…



父さんも『 そうかも… 』と納得。



「でも、明日は俺たち以外、ほとんどが警察関係者らしい」


「ほう！それは圧巻だな！！」



みつの話では、伊吹ちゃんは 相当ビビってるらしい。


彼女でもビビるものがあるんだなって笑っていた。



「で、二次会は？」


「ん？ああ、４時から品川にあるスペインバル。超 雰囲気良くてさ… 」



ん？




ん？




「父さん、何で手帳見だすの？？」


「いや、父さんも行きたいなぁって」



へ？



「翔輝君にも会ってみたいし、若者の中に入ってみたいなぁ〜なんて」



はぁ！？！？



「あ！父さん、５時から１時間だけ空いてる！！」



空いてるって…



「来る気？」


「ダメ？」



…



本気で来たいんだな…




「廉耶に聞いてみる」


「はーい！！」



来る気満々…



やれやれ…



「あ、廉耶？俺」


「ごめん、こんな時間に… 実はさ… 」



事情をサクッと話した。


電話の向こうで大笑いの廉耶。



「… じゃあ、頼むわ」



あっさり OK。



でも、一応主役たちにも連絡。



こちらもあっさり…



「父さん、『 是非来てください！ 』って」


「やったね！何着てこうかな〜♪」



こういうところ… 兄さんぽい。



やっぱり 俺らの父親だな〜と実感する。



「じゃあ、父さん ５時ね」


「ああ、了解」



チェーンに指輪を再び付け、定位置の首にかけた。



「太輔」



「Aさんと少し話したいと言っておいてくれ」



え？



「大丈夫、いじめたりしないよ」


「ただ… 少しね」




もしかして… 父さんは…




翔輝のは口実で、本当はAに会いたかったのかもしれない。




母さんの指輪…




この指輪を本当に大切にしてくれるかどうかをその目で確認しようとしてるんだ。




でも、俺は心配していない。




だって アイツは母さんと同じひまわりだから。

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