続・ようこそ！！青蘭高校へ！！ 【 ３１ 】

恋愛バカ感化 ページ29

△▼ 高嗣・side ▼△


コトン。




コトン。




目の前に好きな物が次々置かれる。




「よし、いただきまーす」


「… 」



…



パクパクと大きな口で食べだした七海。



「高嗣？どうしたの？食べないの？」



…



「これ、母ちゃんに習ったやつ？」


「うん、そうだけど？」



じっと煮物を見つめた。



「切り方がちょっと違ったかな？あ！文句言おうとしてる？悪かったわね、いびつで」

「いいじゃない、切り方くらい！味は… ん！美味しい！おばさんの味だよ！」



母ちゃんの味…



「ほらほら、食べてみてよ！」


「はい！あーん！！」



俺の口に無理やり入れてきた。


もぐもぐとその味を噛みしめる…



「どう？おばさんの味？」



切り方は少し違うけど、味は…



「うん、似てる… 美味い」


「やったね！ほらほら もっと食べて」



七海はいつも俺のことを考えてくれてる。


毎日 毎日 だらしのない俺の為に尽くしてくれる。



『 近くにいても 離れていても相手を想いやれることをさ… 』



ガヤと同じ…



春からは離れ離れ…



「七海」


「ん？」



パチンと箸を置き、膝に手を置いた。



「えっと」


「その… 」



…



「この前も言ったけど、俺 頑張るから」


「また こんな風に毎日 一緒にいられるようにするから」



…



「１年でなんとかする。だから１年だけ待ってくれ」



…



「はい」



！！！！



「待ってます」


「絶対に迎えに来てね」



七海は嬉しそうに涙ぐみながら頷いた。



迎えに行く… 必ず。



「あ〜、もうびっくりした！浮気したのかと思った！」


「う！？浮気！？するかよ！そんなの！！」



誰がするか！！



「だよね〜！したら ボコだもんね〜♪」



！！！



「ボコって… 」


「ボッコボコのボコ〜♪」



…



「… 絶対に 許さないから」



…




…




「さて、ご飯食べよ〜と！ん〜！おいひぃ〜♪」



…




ごくん…




超… こえぇ…




「信じてるよ」



え？



「それに 高嗣は浮気なんかできっこない」


「だって 私に超〜惚れてますから〜♪うふふふっ〜♪」




ああ…




ガヤ、認めるよ…




七海がいるから頑張れ成り立つ。




怖い七海も優しい七海も… どの七海も愛おしい。



想いやる心。



あ〜あ、かなりガヤに感化されてるなぁ、俺。




でも、こんな幸せになれる感化なら良いかも。




恋愛バカ感化、サイコー！！

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