続・ようこそ！！青蘭高校へ！！ 【 ３１ 】

廉耶の心配 ページ3

◆ 太輔・side ◆

翔輝は、廉耶に『後は頼む』と言い、店を出て行った。



その後、打ち合わせを終えた俺たちは帰ることに。



楓とAは仲良く女子トーク。お互いの近況を話していた。



で、男の俺たちはと言うと… 女子みたいにキャッキャしてるわけじゃなく、ただ静かに電車を待っていた。



「そろそろ来るかな？混んでるかな… 」


「ガヤ先輩」



ん？



「北斗 どうしてます？」



北斗？



「ん〜、さぁ？最近会ってないけど？何でそんなこと聞く？」


「いや、ちゃんと勉強してんのか？って 思いまして」



勉強？



「… どうかな？アイツラの単位数まで把握してないから」

「でも、ちゃんと考えてるんじゃないか？留年はまずいってわかってるから」



衣笠教授も口うるさく言ってるし…



「何？お前の方が知ってんじゃないの？仲良いいだろ」


「あまり返事くれないんすよ、北斗の奴」



そうなのか…



「涼介と柚菜は元気なのはわかってるんすけどね」


「あはは、凸凹コンビだもんな、あの２人」



どういうわけか 仲良くつるんでるらしい。



噂で付き合ってるって言われてるが、でも、実際は違うらしい。



そう、実際は、合コン仲間。運命の相手を探すんだと２人で合コンに参加してるらしい。



やれやれ、アイツラの勉強の心配した方が良いじゃないか？



「まぁ、元気ならいいんですけど… どうもアイツ、俺の真似ばっかしたがるから」


「真似？」



廉耶が頷いた。



「同棲」



あ〜… そうだったな、河原としてるんだったな。


２人が付き合って同棲してるって すごい噂になったもんな。



「勉強とバイトの両立させるの結構大変だからわかるんです… アイツ、勉強が疎かになってる気がするんすよ」


「ムキになってバイトしてるんじゃないかな… 香月ちゃんの為に」



そっか…



廉耶は過去の自分を思い出したんだな。



だから 余計心配になった。



「わかった、帰ったら北斗に会ってみるよ」


「… すみません、なんかアイツ ほっとけなくて」



くすっ…



「いいって、俺にとってお前と同じで 可愛い後輩だし」


「俺、可愛いっすか？」



ぷっ！！



「ああ、可愛いね、デカいけどな」


「デカいって… ガヤ先輩が小さいんすよ」



上から見下ろす視線。



「可愛くない奴」


「一体、どっちなんすか？」



可愛くて可愛くない後輩は嬉しそうに笑った。

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