続・ようこそ！！青蘭高校へ！！ 【 ２８ 】

始まるプレゼン ページ48

◆ 太輔・side ◆

なぜ Aが、西会長といたのかはわからない。


でも、何かの繋がりがあってこの状態になったと考えられる。



何の繋がりだろう…




「大変 お待たせ致しました」

「それでは… 東北大学の方はこちらへ」




始まる…



どんな繋がりかはわからないが、これは チャンスなのか… それとも？



「まずは、自己紹介からお願いします」



衣笠教授が前に上がり、一礼。


俺たちも一礼した。



「遅れてしまって申し訳ないです、実は寝坊してしまって」
ドッと会場が笑いに包まれた。

「いやはや、本当に情けない… あ！でも彼らはちゃんと時間通りに来てました」
また笑いが起こる。



緊張した雰囲気が教授のおかげで和んでいく。



「彼らは学生ですが、僕から見てこの子たちはなかなか見どころがあります」

「生意気なところもありますが、着眼点が我々違います。それを是非知って頂きたいと思います」



衣笠教授が俺を見た。



その意図を感じ、衣笠教授の横に立った。



「藤ヶ谷 太輔、４年 ラボ７２部長」



ニカと渉が横に来た。



「横尾 渉、同じく４年」

「その横、二階堂 高嗣、同じく４年 この３人で発言致します。どうぞよろしくお願いします」



３人で頭を下げた。


拍手もなく、シーンとした重い雰囲気にのまれそうになるが…


俺たちは、怯むこともなく前をじっと見た。



そう…



負けるわけにはいかないからだ。



「じゃあ、藤ヶ谷君、よろしく頼むよ」
ポンと俺の肩を叩くと教授は後方に下がった。

「ガヤ」
ん。



わかってる…



「すみません、少しお時間を」

「秋元さん、河原さん お手伝いお願いします」



２人があらかじめ決められている書類を配る。


その間、北斗と涼介がパソコンセッティング。


橋野の分をカバーしていた。



１０分後… すべてが整った。



「大変お待たせ致しました」

「今から 宇宙工学科ラボ７２のプレゼンを始めます」



３人で一礼。



「まずは、前回 当大学にて行われましたプレゼンの説明と問題点を二階堂から… 」



ニカが大画面の前に立った。



辺りが真っ暗になり、ニカのキリリとした顔が浮かび上がった。



そして、堂々たる説明、熱弁を語る。




でも…




最後の方で…




「… で、ありましゅから… やべ！噛んじゃった！」




渉じゃないのに噛んだ。




そして 追い込まれる…




でも、ニカは追い込まれても負けなかった。

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