砂上の楼閣 ページ40
◆ 太輔・side ◆
藤ヶ谷の家は 大好きだ…
あんな愛情あふれる我が家はない。
でも、アイツが育った あの家も藤ヶ谷に負けず劣らず 愛情あふれる家だ。
そんな家を 俺は守りたい。
アイツと…
「Aと守りたいんだ」
「だから！お願いします！」
許してください！！
…
…
「ふぁぁぁ〜… いいんじゃねぇの？」
え…
「どうせ帰ってきたって 肩身狭い思いをするだけだから」
肩身って…
狭くないけど…
「それに自立してくれた方がお前にとっていいし、俺も助かる」
へ？
「お前の部屋を旭の部屋にできる」
あ…
そっか…
「父さんだって異論はないだろ？」
「一樹だって口出す権利はもうないし」
『まぁな』と頷く一樹。
でも父さんは…
「私は、賛成しかねる」
え…
「何でさ？」
「太輔の自分で決めた道だぜ？それか何？婿がダメってこと？」
…
「家を出て、自立するのはいい、でも芦田家の皆さんに ご迷惑をかけるのは… 」
「ご迷惑って… あっちが来いって言ってんだぜ？」
うん…
「では、聴こう」
ドキッ…
「もし、今日のプレゼンが上手くいかなかったら？」
え… ？
「三菱の就職が無しになったら？他企業も就職できなかったら？」
あ…
…
「未来を夢見るのは構わない、だが 今のお前は夢物語を語ってるだけであって ただの砂上の楼閣だ」
「就職が決まった段階でこの話をすれば、少しは納得するが、そうじゃない」
っ！！
「そんな息子をお願いしますとは 私は言えない」
「芦田家の皆様にご迷惑がかかる」
…
「まずお前がやらなければいけないこと、それは今日のプレゼンを成功させることだ」
「そして… 就職を決めて初めて口にできた話だと父さんは思う、違うか？」
確かに…
そうだ…
俺は、勝手に決めて進めていた…
何の保証もないのに…
「お前の決意はわかったよ、でもこの話は一端無しだ」
「すべて決まった時、もう一度来なさい」
ガタッ…
「失礼する… 」
父さんは、俺を見ることもなく待合室を出て行った。
残された俺たち…
「まぁ、あれが親の意見だよな」
「そうそう、フリーターを婿に出すわけにはいかないからな」
フリーターって…
でも、父さんの言うことはもっともだ。
俺は、俺自身で自らを追い込むことになった。
ニカと渉と同じ立場になった。
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亀猫(プロフ) - 皆様へ。「続・青蘭」はパート２９に移行致しました。コメをくださる方はそちらにお願い致します。これからもよろしくお願い致します！！（*^_^*） (2016年12月21日 6時) (
レス) id: ceded95606 (このIDを非表示/違反報告)
亀猫(プロフ) - くぅさん» くぅさん！おはようございます！！感動してくれてありがとーー！！すごく嬉しい言葉です（*^_^*） まだまだ続く「青蘭」ですけど読んで頂けると嬉しいです♪移行しましたのでまたコメをくれたらって思います。これからも頑張るのでよろしくお願い致します！！ (2016年12月21日 6時) (レス) id: ceded95606 (このIDを非表示/違反報告)
亀猫(プロフ) - 陶子さん» やっぱり高校は転勤ないよね？渉さんが先生かぁ〜かっこ良すぎでしょう（*^_^*） でも、噛みまくりだから生徒にいじられていそう（笑）体育はニカちゃんがいいなぁ♪「青蘭」パート２９に移行しました！！またそちらにコメをくれると嬉しいです！よろしくです！ (2016年12月21日 6時) (レス) id: ceded95606 (このIDを非表示/違反報告)
くぅ(プロフ) - お疲れさまです。そして次もよろしくお願いします。毎日何回もお気に入りや面白いを押しています。毎日の感動がどうしたら伝わるか、悩み中です。次の作品も、読ませてください。楽しみにしています。 (2016年12月21日 1時) (レス) id: feacdb2714 (このIDを非表示/違反報告)
陶子(プロフ) - 亀猫さん» 高校は異動というよりは定年になった先生がやめて、その分新任の先生が入ってくるって感じです！授業中も、担任がみっくんだったらいいのになー、とか、この教科嫌いだけど横尾さんが教えてくれたら分かりそう…とかそんなことばっかり考えてます（笑） (2016年12月20日 19時) (レス) id: 23b833ba39 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亀猫
| 作成日時：2016年11月1日 10時
