止まらない涙 ページ37
太輔は、旭君を抱いたまま泣いてしまった。
…
でも、無理もないかな?だって…
命の重さをその腕から感じたのだから。
…
「太輔」
「… っ、ん??」
早にぃの眉間のしわが…
「鼻 垂らすなよな… バイキンなんだから」
へ?
「鼻なんか垂れてない!!」
「わらかんぞ〜?この鼻は!!」
ぷっ!!
早にぃが太輔の鼻を抓んだ。
「やめ… 」
「ぇぇ〜〜… ん… ぉぎゃ… おぎゃあ」
えええええ!?
「な!?泣いた!?」
「に!兄さん!!パス!!」
パス!?
ボールじゃないんですけど… 太輔…
「しょうがねぇなぁ… つか、大丈夫かな?」
新米パパさんドキドキで受け取っていた。
「泣き止まない… どうしよ… 」
旭君は産まれたての泣き声で大泣き。
看護師さんが見かねて…
口元をちょんちょんと突いた。
「あ、… 泣き止んできた」
「そろそろ 初乳を与えましょうか」
初乳…
なんかドキドキな響き。
「それと検査します… こちらへ」
「旭君… 抱っこしたかったな… 」
伊吹がぼそっと言った。
「また 数時間後に会えますから、では失礼します」
看護師さんは旭君を抱くと分娩室に入っててしまった。
「俺も… 」
「お前ももうダメ」
早にぃはおじ様に叱られていた。
ん?
「太輔 大丈夫??」
ぼ〜っと立ったままの太輔。
「太輔?」
え…
「お前!まだ 泣いてんのか!?」
「うん、止まらないんだ」
ぽろぽろと零れる涙。
いくら泣き虫だからって…
「命ってすごいんだね、兄さん」
「バーカ、今頃わかったのかよ」
旭君が去った分娩室を見つめた。
優しいパパの顔。
素敵だよ、早にぃ。
「ふぁぁ〜… でも、マジで無事に産まれてくれて良かった〜!」
「眠いけど気分爽快だわ!!あははは!!」
早にぃは大きな声で嬉しそうに笑った。
皆も『良かった!良かった!』と嬉しそうだった。
「A」
ん?
「俺、やっぱり お前といたい」
え?
涙をグッと拭いた太輔。
「こんな経験をいつかはしたい、お前と」
!!!!
「よし!!決めた!!」
「やるぞ!!俺は!!」
太輔は、嬉しそうに背伸びをすると二階堂さんからバックを受け取っていた。
数時間後…
太輔は、ピシッとしたスーツ姿になった。
もちろん、二階堂さん、横尾さんも。
いよいよ プレゼンが始まる!!
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亀猫(プロフ) - 皆様へ。「続・青蘭」はパート29に移行致しました。コメをくださる方はそちらにお願い致します。これからもよろしくお願い致します!!(*^_^*) (2016年12月21日 6時) (レス) id: ceded95606 (このIDを非表示/違反報告)
亀猫(プロフ) - くぅさん» くぅさん!おはようございます!!感動してくれてありがとーー!!すごく嬉しい言葉です(*^_^*) まだまだ続く「青蘭」ですけど読んで頂けると嬉しいです♪移行しましたのでまたコメをくれたらって思います。これからも頑張るのでよろしくお願い致します!! (2016年12月21日 6時) (レス) id: ceded95606 (このIDを非表示/違反報告)
亀猫(プロフ) - 陶子さん» やっぱり高校は転勤ないよね?渉さんが先生かぁ〜かっこ良すぎでしょう(*^_^*) でも、噛みまくりだから生徒にいじられていそう(笑)体育はニカちゃんがいいなぁ♪「青蘭」パート29に移行しました!!またそちらにコメをくれると嬉しいです!よろしくです! (2016年12月21日 6時) (レス) id: ceded95606 (このIDを非表示/違反報告)
くぅ(プロフ) - お疲れさまです。そして次もよろしくお願いします。毎日何回もお気に入りや面白いを押しています。毎日の感動がどうしたら伝わるか、悩み中です。次の作品も、読ませてください。楽しみにしています。 (2016年12月21日 1時) (レス) id: feacdb2714 (このIDを非表示/違反報告)
陶子(プロフ) - 亀猫さん» 高校は異動というよりは定年になった先生がやめて、その分新任の先生が入ってくるって感じです!授業中も、担任がみっくんだったらいいのになー、とか、この教科嫌いだけど横尾さんが教えてくれたら分かりそう…とかそんなことばっかり考えてます(笑) (2016年12月20日 19時) (レス) id: 23b833ba39 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:亀猫 | 作成日時:2016年11月1日 10時