続・ようこそ！！青蘭高校へ！！ 【 ２２ 】

導いた夢 ページ5

元の太輔に戻ったのは…


凛君がいてくれたから…


でも、皆もだよね？


「本当にさ、凛君ってすげぇよな」
涼君がニコニコしながら言った。

「感が鋭いって言うか、すべてを見通してるって言うか」
感…


見通す… ？？


「俺もさ、話しを聞いた時 驚いたよ、そんなことあるのかって… 」

「でも、実際 凛君が言ったことは すべて当たってた」


すべて 当たった？



カタン…



「お母さん？」
？


何かを私に差し出した。


「桜子さん？」
… と、おじ様の写真？

「凛君ね、桜子さんと逢ったんですって」
え… ？



は？


え？



はぁ？



シーン…



「ぽかんとしてる… 大丈夫？」
伊吹が手を振った。

「えっと… え？逢った？… えっと… ？？」
意味がわかんない…



だって…



「あの 桜子さん 亡くなってますけど… ？」
皆が頷いた。

「うん、… でも お母さんさんは どうやら私たちの近くにいるみたいなのよね〜」
はぁ？？


綾ねぇがくすくす笑った。


「確かに もうこの世にはいない… でも、いるの」
いる… ？


どういうこと… ？


「導いてくれた… 凛君の夢を通じて」
夢… ？

「お母さんは… 太輔が指輪を見つければ、Aちゃんが目覚めると告げたの」
！！！！


シーン…


「だから… 太輔は 必死に探した… 私たちも」

「… そして 見つかって、あなたは目覚めた」


シーン…


「凛君は、太輔だけじゃない。Aちゃんも救った」

「秋元さんも凛君で救われた」


柚菜さんも…


「柚菜さ、本当に反省したんだぜ」
涼君…

「うん、ボロボロ泣いてね… まぁ、それは 私が泣かせたんだけどね〜♪」
え！？


伊吹ってば…


「だって そうでもしないと柚菜は 愛がわからないから」

「愛されてることを教えたの。私も皆も… 凛君も」


愛されてる…


「Aだって そうだよ」


え…


「皆、Aを愛してる」

「だから 探した」


私も…


愛されてる…


「いろんなことがあったけど… 許し合い、助け合って… 」



許し合い…



助け合った…



「凛君の夢に導かれ、皆の心が一つになった。だから 見つかったんだよ」


胸に込み上げてくる想い。


苦しくて切なくて…


でも…


嬉しくて…


愛されてることが嬉しい。


皆の想いが私たちを導いてくれたことがわかった。

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