続・ようこそ！！青蘭高校へ！！ 【 ２１ 】

皆で協力 ページ45

■■ 一樹・side ■■

１日３時間か… 間に合うのか？


１週間以上のタイムロス… 約束を守って出来るんだろうか…


このままだと 東京プレゼン… 難しいかもな…


「あれ？」
ん？

「… いないけど」
何が？


玉が俺を見た。


「いいの？いないけど」
？？

「だから 何が？」
玉の怪訝な顔。

「何がって… 凛斗」
え？


病室中を見渡したが…

トイレか？


「トイレにはいなかったよ。みつもいないんだよね… 」
みつもいない？

「みつとAちゃんの所へ行ったかな？」
Aの所…


「… そうかもしれない… 」

「とくかく！１日３時間！！わかったか！！」


うおっと…


学生３人… コンコンと言われとる…


「まぁまぁ、早瀬君 僕もいますから大丈夫ですよ」
あ、忘れてた、この人の存在。

「よく言うよ… ドラが一番こっちに振るくせに… 」
ニカのボヤキ。



シーン…



太輔と渉が苦笑いで衣笠教授を見た。


「ま… 、そうですけどね！あはははは！！」
がくっ…

「でも 今回ばかりは皆で協力しないとね！頑張りますよ！僕！！」
衣笠教授… 頼みますよ…


今回ばかりは皆が協力しないと完成しないだろう。


「あの… 」
ん？

「わたくしも 何かお手伝いしたいのですが… 」
え…


病室の隅の方から小さな声。


「あ、でも ご迷惑ですね… なにもわからないのに… 申し訳ありません」
遠慮気味の癖は直らないか…


「辻さん」
ん？


「辻さんは、俺たちの代わりに付き添いしてくれるかな？」
俺たちの代わり…

「俺も綾瀬の帰る。一樹だってコイツラだって帰らなきゃいけない」
確かに 俺も玉たちも帰らなきゃいけない…


いつまでもココにいられない…


「でも、このバカは、ちょっと目を離すと暴走する」
太輔のムッとした顔。

「… しねぇよ」
ボソッとつぶやいた…


まぁ、俺も暴走すると思う。


「だから 俺たちの代わりに見張ってて。１日３時間の約束を守らせて」
俺たちの代わりの見張り役。

「太輔もいいよな？辻さんが俺らの代わりで」
辻さんが太輔を見た。


太輔が照れくさそうに笑って頷いた。


「いいんですか… ？わたくしなんかで… 」
この人は 本当にもう…

「俺からも頼むよ、暴走食い止めてくれ」
太輔の顔が笑顔からムッとなった。

「なんだよ！一樹まで！暴走なんかしねーよ！」


ぷっ！！


ムキになるところは昔から変わらないなぁ。


俺は この笑顔に…


もう大丈夫と確信した。

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