続・ようこそ！！青蘭高校へ！！ 【 ２１ 】

禁断の兄弟？ ページ41

■■ 一樹・side ■■

病室には たくさんの仲間がいた。


太輔が点滴を大人しく受けてる中、雑談でぎゃあぎゃあうるさい連中。


なのに 俺の横にいる北斗は… かなり大人しい。


「… この点滴 遅くないっすか？」
北斗が黄色い液体を見つめながら早瀬に言った。

「ああ、２時間で入るように設定してあるから」
２時間か…


長いな…


「俺、点滴キライ！」
へ？

「なんだいきなり？玉？」
どうした？

「だって なんか小便行きたくならん？」
は？


小便って…


「ああ、なるなる」
北斗同意。

「確かにな、これだけの水分を入れるんだから行きたくなるよな」
早瀬が頷きながら笑った。


そんな中… 太輔が急にしかめっ面。


「… そんなこと言われたら行きたくなる」
え？

「行きたいのか？」
太輔が頷いた。


皆が早瀬を見た。


「抜かない？」

「抜かない！だがら行かせて！」


ぶっ！！


「いやらしいーー！！『ヌク』とか『イク』とか！あははは！！」


シーン…


… あれ？


皆の冷たい視線…


「… アホ、そんなこと思うのは… 一樹だけだ」
アホって…


皆がそこで大爆笑。


男なら思わないか？それ…


「… 変態はほっといて、連れてってやるから起きろ」
太輔が体を起こした。

「腕 使うなよ」
頷く太輔。


ベットから降り トイレに行こうとしたが足が止まった。


「ん？どうした？」
？？

「いや… 兄さんが… ？」
は？？


太輔の顔が赤くなった。


「何？俺じゃダメなのか？」
？？

「… 変にいじられそうで… 」
いじる？？


あ！！


「あははは！早はお前ラブだからなぁ！あははは！」
ますます顔が真っ赤になった太輔。

「バカか！俺は、そっちの趣味はない！」
わかってる！わかってる！が！！


普段からベタベタしたい早瀬だから警戒されるのは無理もない。


「… ったく… 何を考えてんだか… アホか、お前ら」
早瀬の呆れ声。

「だって… 」
まだ真っ赤の太輔。


早瀬がトイレへと背中を押した。



パタン。



シーン…



「… 静かだね」
おいおい 玉…


…って、全員がトイレに意識を集中…



カチャ…


キィ…


「… はぁ〜… すっきりした」
あ、出てきた。


「まったく… ちょっと考えればわかるだろうが… 」
早瀬も呆れながら出てきた。


何事もなかったかのような２人。


どうやら 禁断の関係にはならなかったようだ。


でもこの後 禁断の話が意外な思い出話しになった。

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