続・ようこそ！！青蘭高校へ！！ 【 ２１ 】

目覚めた息子 ページ29

■■ 一樹・side ■■

嬉しそうな顔で三ツ星のスペシャル丼を食べている早瀬。


それにしても…


「すげーな… 量… 」
とても食える量じゃない。

「そっかぁ？？うめー！！なんじゃこらーー！！」
超… ご機嫌な奴。


まぁ、三ツ星の飯を食えるのは これが最後だからな…

三ツ星もわかっててこれだけ作ったんだろう…


「皆ー！メシだぞ〜！！」
おっ！！

「出来た！出来た！！」
皆がテーブルに座った。


みつたちも揃い、全員で朝食。

わいわいガヤガヤ賑やかなリビング。

でも… 変な雰囲気な奴がいるのに気付き…

横にいるみつに尋ねた。


「… ちょっといろいろあってさ」
いろいろ？

「後で話すよ、今 蒸し返すとうるさいから」
？？


どうやら ブスッとしてる廉耶に 何かが起こったらしい。


「一樹、凛斗が… 」
ん？

「ぅぅ〜… パパぁ… ん〜… 」
ああ、やっと起きたか。


ソファーの方を見ると寝ぼけながら目を擦り きょろきょろをしていた。


「ママぁ〜… 」
皆がチラリとみつを見た。

「凛斗、ここ」
みつの声にピクリと反応。


ぱぁーっと笑顔で俺たちを見た。


「あ！」
え？

「おわっ！！」
早瀬にダイブ？？


てっきり みつの所に行くかと思ってたのに…

最初に駆け寄ったのは早瀬だった。


「Aちゃ んね！」
？？

「もしもしだよ！」
もしもし？？


イマイチ息子の言ってることがわからない…

皆もちんぷんかんぷん…


「早にぃもしもし！もしもししぃて！」
？？

「もしもし？？… ああ… 」
早瀬がスマホを取り出した。


スマホを持ったまま固まってる早瀬。


「で、どこに？」
さぁ？？


でも、凛斗は呑気に早瀬のスマホを覗いていた。


「もしもーし♪」
？？


… 〜♪ 〜〜〜〜〜♪


！！！


「きたよ♪」
なっ！？

「Aちゃー ん！！」
A！？


〜〜〜〜♪ 〜〜〜〜〜♪


「もしもーし♪」
誰だ？


早瀬が立ち上がった。


「… はい、藤ヶ谷… 」
時が止まったかのように動かない？

「え！はい！」
？？


ゆっくり俺たちを見た。


「ちょっと… お待ちください」



シーン…



「おじさん」
スマホをおじさんに渡した。

「はい、芦田です」
今度はおじさんが…


早瀬が俺たちを見てゴクリとのどを鳴らした。


「… 目覚めた」


え…


「Aちゃん、目覚めたって」


！！！


「洋子！Aが！！」


「Aが目を覚ました！！」



全員が一斉に立ち上がった！！

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