続・ようこそ！！青蘭高校へ！！ 【 ２１ 】

恋人への朝の挨拶 ページ24

○○ 宏光・side ○○

『エンゲージは、決意の表れ』


『贈ろうと思う意志が 自分自身を強くし 相手を想いやる 守る力が出てくる』


『エンゲージは決意と永遠の愛の象徴』


「もっと優しく起こせないの！？」
くすっ。

「マジ落ちるとは思わなかった〜！あはははは！！」
想ってる奴がジロリと睨んだ。


こんな顔も可愛いんだよな。コイツは。


「… もう、いい」
ありゃ… 激おこ。

「ふん！」
俺の横を通り過ぎていく。


でも… 足が止まる。


「何で何にも言わないの？」
ん〜？

「いや、可愛いなぁって思ってさ」
ぷりぷり加減が♪


伊吹がチロリと俺を見た。


「可愛い？」
素直に頷いた。

「… 本当？」
また頷いた。


こっちを見てたのに くるりとドアの方を向いてしまった。



シーン…



あ… コイツ、今… ほくそ笑んでるな。

肩がちょこっとだけ上がってる。

にやついてるな… わかりやす！！


「… ま、まぁ いいや！」
単純… 機嫌直った。

「さて！ご飯食べて Aの所 行こーと！！」
ドアを開けようとしてる手を無言で掴んだ。

「宏光？」
くすっ。


すっぴんの顔が俺をきょとんと見た。


「２人きりだけど？」
ぱちくりお目目。

「朝の挨拶は？」
わかってない顔。


伊吹に一歩近づいた。


「あ、おはよ」
がくっ…

「… そ、それもあるな、ぅん… おはよ」
コイツ…


躾が必要だな。

誰が一番だと言うことを覚えさせないと。

伊吹の腰に手を回して引き寄せた。


「え… あ、ひ… 宏光？」
顎をクイッとあげた。

「言葉を変えてやる。… 恋人への朝の挨拶は？」
真っ赤になった顔。


俺の頬を優しく撫でた。


「おはよ… 宏光」
伊吹からのキス。

「… ん… 」
甘いキス…


やべ… 気持ちいい…


「ん… ぁ… 」
色っぽい声が零れた。


何度もキスをして少し離れた。


「覚えた？」
素直に頷いた伊吹。

「えへへっ！うん！おはよ！」
また俺にチュ！とキスをした。


可愛い俺の婚約者。

結婚したら 毎日この挨拶ができるだろう。

いつかはわからないけどな。


「さて、挨拶もしたし 朝飯食べよう」


俺はドアを開けた。


すると…


「私が言いたいのは そんなことじゃない！！」
え…

「だから 大丈夫って言ってんだろ！心配すんな！」
！！


廉耶！？


楓！？


ドアの前で２人がケンカしていた。


ただならぬ雰囲気に…


俺は、慌てて２人の間に入った。

それぞれのプライド→←不安にさせない

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