続・ようこそ！！青蘭高校へ！！ 【 ２０ 】

届かない高さ ページ8

■■ 一樹・side ■■

見つかった指輪…


木々の間でキラキラ輝いていた。


「何か棒とかないか？」
棒…

「ないっすよ… あ！石とか投げてみる？」
石って…


原始的だな…

でも、それしかないか…


「お前らさ」
ん？

「少し 頭 使えよ」
頭… ？


三ツ星が呆れた顔で俺たちを見た。


「これだからボンボンは… 」
ボンボン？？

「細いってことは、曲げやすいってことだろ？」
あ！

「そっか！曲げればいいんだ！」
三ツ星が頷いた。

「そう、それか幹を揺すれば取れるだろ？」
なるほど！！


皆で幹を揺すことに。


ユサユサッ…


ガサガサッ…


ユサユサッ…


「… 落ちないすね… なんか絡まってないすか？」
確かに…

「やっぱ 曲げるか？」
う〜ん…

「いや、この木だって生き物だから曲げるとなると… 折れる可能性がある」
命を奪うことになる。


そんなことはしてはダメだ。


「４メートルくらいあるよな… 」
ある…

「どうする？早瀬」
早が俺たちを見た。


上から下まで舐めるように 俺を見てる？


「お前、肩 丈夫か？」
肩？

「どういうことだ？」
何か考えがあるみたいだな…


早瀬がにやり。


「ピラミッドだ」
ピラミッド？

「組体操の？」
そうか！

「誰かが俺らの上に乗ればきっと届く」
届くかも…


俺と早瀬は背格好は ほぼ一緒。

いけるかも…


「誰が乗る？」
軽い奴がいいな…

「廉耶は重そうだから却下な」
だよな。


背がある奴は重い。


「ひでぇ… 」
廉耶のムッとした顔。


「柴崎も同じ… 涼介は低すぎ、となると… 北斗か慶介… 」

「俺が乗る」


え…


三ツ星？


「俺、こういうの得意なんだよ」
そう言うと目の前でストレッチし始めた。

「まぁ、三ツ星が適任かな」
やる気満々だし。


３人で木を見上げた。


「太輔、もうすぐだからな」
早瀬がつぶやいた。

「よし！やるか！皆 手伝ってくれ！」
俺たちの周りをぐるっと皆が取り囲んだ。


万が一が落ちた時のことを考えてのことだ。

俺と早瀬が腕を組む…


「ゆっくりいくからな… 」
肩に体重がかかる…

「くっ！重！！」
息を合わせ…


ゆっくり立ち上がった。


「おお！！」


でも…


「悪い… 一度 降ろして… あと３０センチほど足らない。それにかなり絡まってて取れそうもない」


４メートルほどと考えたいたが 実際は４メートル以上らしい。


あと３０センチ…


どうする？


そんな時、小さなナイトが手をあげた。

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