続・ようこそ！！青蘭高校へ！！ 【 ２０ 】

依存解除の未来の約束 ページ46

◆ 太輔・side ◆

俺の心を利用した… 繋ぎ止めたかった…


確かに Aが言った通りのかもしれない。


俺の精神状態を一番わかっていたのは Aだから…


でも そんな打算的なこと… 俺にだって当てはまる。


Aを自分だけのモノにしたかったから…


急に言い出した わざと自分を卑下するような言葉…


俺の中で疑問が出る… それはなぜか…


この泳ぐAの瞳だ。


じっと見つめたが… 俺を見つめず視線を逸らした。


Aの心の奥… 隠してることがある…


それは、ある人が言った言葉。


俺は、それを思い出した…



「… それが何？」

「俺だって同じ」



シーン…



「お前も俺依存だ」
間違いない…


俺たちは…


「お互いに依存し合ってるんだ… 」
お前も俺も…

「愛してるから 依存するんだ」
Aが俺を見た。


そっと… ゆっくり手に触れた。


ビクッとなった体…


「俺が怖い？」
首を振った…

「じゃあ… このまま聞いて… 」
ぽろぽろ零れる涙…


この涙を変えたい…

大好きな笑顔に変えたい。



ひまわりの笑顔に。



シーン…



「一緒にいると俺をダメにするって考えてる… ？」

「もっと依存を酷くするって… 思ってるだろ」


震えだした唇。



… 当たってんるだな。

久利生さんがAに言った言葉…



『お前がアイツをダメにしてる』



「確かに… お前が言うように、俺の依存を強くしたのは お前かもしれない」

「お前を奪われ… 離れていくのが怖いから」



だから… 最低な選択をした。



「４年前も同じことがあった… でも、お前の一言が俺を立ち直らせた」

「覚えてる？… 俺に言ってくれたこと」



未来の約束…



「あの青蘭壇上で… お前は、堂々宣言したよな？『私は、将来 藤ヶ谷 太輔と絶対に結婚します！！』… 『ここに誓います！以上！！』って… 」


鮮明に思い出した逆プロポーズ。


「その言葉… 俺 未来を約束してくれたと思った。だから立ち直ることができた」


あの言葉が依存解除になった。


そっと左手を差し出した。


「… 握って」
手を取れ…

「ほら… 」
恐る恐る手を出した。


きゅ…


「… あったかいな」
冷たかった手が嘘のようにあたたかい。


「太… すけ… 」
A…



ゆっくりあたたかい体を引き寄せた。



「… 俺は、ダメになったりしないよ… 」



俺たちは、ダメになったりしない。



絶対に…

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