ブラコン&マザコン ページ33
◇◆ 早瀬・side ◇◆
何かが… いる気がする…
でも、なんだかは わからない…
「ちょっと 待て… 俺、一度だってそういうのを見たことも感じたこともないんだけど… 」
生唾ごくり…
背中に感じる気配…
「そっち系は 勘弁してほしい… 」
病院勤務だから…
ん？
でも変だな… 全然 怖いとか思わない…
ドキドキはするけど なぜか恐怖心は全くなかった。
シーン…
「そう言えば… 」
ふと思い出した言葉…
『部屋を出る時… 』
ニカ…
『Aちゃんの病室を出る時… 』
『… 目を閉じてみて』
思い出した…
「目を閉じる… 」
ゆっくり瞼を閉じた。
ふわっ…
あ…
また感じる…
この優しい空気… 経験したことがある…
まさか…
「… 母さん？」
シーン…
何も答えてくれない…
でも、後ろから抱きしめてくれてる…
間違いない… この感じ…
そっか… 俺があんなこと思ったから…
「ありがと… 母さん… 」
俺…
「守るよ… これからも」
「母さんとの約束… これからも守るから」
綾瀬と太輔を守る。
それに…
「慈しむ者を守るよ… 安心して」
約束するよ。
ふわっ…
「あ… 」
気配が…
なくなる…
「まだ… 行かないで… 」
「母さん！！」
パッと目を開けた！！
シーン…
「… もう… いないや… 」
いない…
ペタンとその場に座った…
「ふっ… 早いよ… いなくなるの… まだ言いたいことあったのに… 」
聴いてほしいことが…
ある…
「… 俺、親になるよ」
知ってると思うけど…
「太輔と同じ… 太陽の名前を付ける」
「一足先に 母さんにだけ その名を教えるね」
心の中でその名を言った。
「どう？母さんを照らす名でしょう？結構イケてると思うんだけど」
くすくす笑った。
「あ〜あ！どんな子かな〜？俺の子は！」
楽しみだなぁ！
元気よく立ち上がった。
「母さん、これからも俺たちを見守ってて」
俺！頑張るから！！
くるりとAちゃんの方を向いた。
「俺が泣いたこと内緒な」
少しだけ零した涙。
「あ〜あ、俺ってば マジ ガキでブラコンでマザコンだわ… 参ったね」
こっ恥ずかし！！
病室のドアを開けた…
「でも、これが俺だ！あははは！！」
ね！母さん！！
「さぁ！帰って 飯食うぞ！！うしゃ！！」
俺は、元気よく病室を出た。
そして 一樹と共に皆が待つマンションへと帰った。
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レス) id: 5525564cd8 (このIDを非表示/違反報告)
亀猫(プロフ) - たまなさん» たまなちゃん！こんばんは！亀しゃん頑張ったよ！４話一気にアップ！今日はパート２１もアップするから全部で５話！頑張ります！！パート２１では太輔君の体と心のことを知ります。その時… 主人公ちゃんはどうするのか… それが２人の試練。読んでね！ (2015年9月30日 20時) (レス) id: 5525564cd8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亀猫
| 作成日時：2015年7月14日 20時
