続・ようこそ！！青蘭高校へ！！ 【 ２０ 】

光の中へ ページ17

好きで好きで…


大好きで… すごく大好きで…


胸が痛いぐらいの想いを抱く人。


側にいたくて… いたくて…


ずっと 側で寄り添っていたい人…


こんなにも 大切なあなたなのに 忘れていたなんて…


あなたは…


「私の慈しむ者… 」


名は…


「名は… 」


スッ…



え… ？



「シー… ッ」
？？


彼が私の唇に人さし指を立てた。

にっこり笑い頷く…


「… 行く？」
え…

「うん、もう行かないと… 」
行く？


どこへ… ？


ガタッ…


「え… ちょ… 」
どうしたの… ？


ベットから立ち上がって 私を見た。


「A」
ん？

「またな」
え…


… なんで… ？


私からゆっくり離れていく…


「やだ… どこ行くの… 行かないで… 」
行っちゃヤダ！！

「いや… 行かないで… お願い… 」
待って…


どんどん 遠ざかってくよ…

行かないで… 行かないで…


「やだぁーーー！！」

「A」


はっ！！



シーン…



「泣くな… それに、これは 別れじゃない」
え…

「… 本当？」
別れじゃない？

「ああ、俺は、いつでもお前の側にいる」
私の側に… いる…


優しい笑顔が側にいる…


「俺の名を… 」
え…

「俺の名を呼ぶんだ… そうすれば俺たちは会える」
会える…


あなたに会える…


「ひまわりの笑顔を… 」
ひまわり…

「待ってる… A」
あ…



スゥー…



と… 笑顔で消えていった。



シーン…



「行っちゃったね… 」
うん…

「もう 大丈夫よね？」
うん…


涙を止め 頷いた。


「じゃあ、私も行こうかな？」
え？

「お姉さんも行っちゃうの？」
そんなぁ…


私、独りぼっちになっちゃう…


「独りぼっちじゃないわ… よーく、耳を澄ましてみて… ほら」
お姉さんが手を耳に当てた。

「聴こえるわよ」
私も真似して耳に手を当てた。


『A… A… 』


あ…


「お母さんだ… 」


また 聴こえる…


『Aちゃん… 』


綾ねぇだ…


聴こえる…


『A… 起きろ… 』


廉耶…


たくさんの声が聴こえる…

私の名前を呼んでる…


「あなたも行かなきゃね」


うん…


皆が待ってる…



「さぁ、行きなさい… 」



お姉さんが指をさした。


キラキラ輝く光が見える…


私は、その光に向かって歩き出した。



「… あの子を… よろしく」


え…



光が！！



「… きゃ！！」



私は、眩しい光の中に吸い込まれた…

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