想いの重み ページ12
■■ 一樹・side ■■
大泣きだった声がだんだん小さくなって…
ドサッ…
「先輩!?」
「ガヤ!!」
早瀬にぐったり倒れていた。
「あ〜、心配ない。ただの爆睡なだけ」
早瀬はくすくす笑っていた。
くったり早瀬に抱かれる太輔。
寝てもなお、涙が零れていた。
「しょうがない弟だよな」
早瀬が抱き上げながら言った。
「可愛い弟のくせに」
早瀬が大笑い。
皆が嬉しそうに太輔を見つめた。
「良かったな… 見つかって」
握りしめてる手を見つめた。
「でも、何であんな所にあったんだ?」
皆が川に目を向けた。
木の枝に絡まっていたよな…
「たぶん… 」
ん?
「あの鳥が犯人だよ」
え?
楓が木々に止まりだした鳥を指さした。
「鳥が!?」
楓が頷いた。
「そっか!鳥は光る物が好きって聞いたことがある!」
そうなのか?
そんな習性があるんだ…
まだまだ勉強不足だな… 俺も。
「おそらく… 柚菜が投げた後、鳥が咥えて持ってたんだろう。で、あそこに絡まった」
なるほどな…
「どおりで探してもないはずだよな」
皆が頷いた。
「でもさ、良かったよな… そんなに遠くに持って行かれないで」
それもその通りだ。
鳥は羽があるからな… 好きなところに飛んで行ける。
「きっとさ… 鳥にとって重かったんだよ」
重かった?指輪が?
「指輪の重みもあるけど… 桜子さんの想いが重かったんだよ」
桜子さんの想い(重い)か…
「玉、上手いこと言うな〜!」
皆が笑った。
俺は、そっと太輔の手を開いた。
シャラッ…
「汚れてるなぁ… 」
持っていたミネラルウォーターで洗ったが…
「落ちやしない… 」
泥がダイヤの隙間に入り込んでる。
こればっかはしょうがないよな…
「あの!!」
ん?
「それ、私がクリーニングしたらダメですか?」
え…
お嬢様??
「私の家、宝石店なんです」
そう言えば… そうだったな…
「必ず綺麗にします。だから… だから… 」
俺たちに頭を下げだした。
涙がアスファルトに零れ落ちる。
「早瀬… どうする?」
黙ったままだった。
「一樹、悪い 代わって」
寝ている太輔を渡された。
早瀬がお嬢様に近づいた。
シャラッ…
「綺麗にして頂けますか?」
コロン…
「… よろしく お願いします」
早瀬は、泣いているお嬢様の手に桜子さんの指輪を乗せた。
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亀猫(プロフ) - 皆様へ。コメのお返事をしました。読んでくださいね!これからパート21に移行します。コメを頂けるようでしたらパート21にお願いします。いつも応援ありがとうございます!!では、パート21でお会いしましょう!!亀しゃんでした(*^_^*) (2015年9月30日 20時) (レス) id: 5525564cd8 (このIDを非表示/違反報告)
亀猫(プロフ) - たまなさん» たまなちゃん!こんばんは!亀しゃん頑張ったよ!4話一気にアップ!今日はパート21もアップするから全部で5話!頑張ります!!パート21では太輔君の体と心のことを知ります。その時… 主人公ちゃんはどうするのか… それが2人の試練。読んでね! (2015年9月30日 20時) (レス) id: 5525564cd8 (このIDを非表示/違反報告)
亀猫(プロフ) - うり坊さん» うり坊さん!こんばんは!なかなかアップできなくて申し訳ありませんでした(>_<) ようやく長く時間が取れたのでアップすることができました。あの… 旦那様がいるとねアップが難しいんだ(;一_一) 構ってチャンな旦那様なので… たまに面倒くさいんです… ふぅ… (2015年9月30日 20時) (レス) id: 5525564cd8 (このIDを非表示/違反報告)
亀猫(プロフ) - アップルさん» アップルちゃん!こんばんは!うん!お久しぶりですね!元気そうで良かったです(*^_^*) 亀しゃんもようやく仕事が落ち着いてのんびりできるかな?って思ってます。主人公ちゃんと太輔君が幸せになる日まで読み続けてほしいと思います。これからもよろしく! (2015年9月30日 20時) (レス) id: 5525564cd8 (このIDを非表示/違反報告)
亀猫(プロフ) - 345さん» ママちゃん!こんばんは!東京ドーム行ったよ!!タンマミーヤ結婚してた!!ママちゃんの言った通りだった!楽しかったです!今晩からパート21です。難しいテーマをぶち込みます。主人公ちゃんと太輔君の「許し」… 乗り越えなければ幸せにはなれません。 (2015年9月30日 20時) (レス) id: 5525564cd8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:亀猫 | 作成日時:2015年7月14日 20時