2つのフォトフレーム ページ37
◆ 太輔・side ◆
母さんと話した?
俺は、みつたちから視線を外すと フォトフレームの母さんを見つめた。
確かに… この写真の母さんは若い。
凛斗が『お姉さん』と思うのはわかる…
だが…
「そんなバカな話… 」
そんなことありえない…
「ガヤ… ちゃんと話すから」
俺は、首を振った。
シーン…
「ちょっと… ごめん、時間くれ」
考えたい。
「冷静になりたい」
2人が俺を見つめた。
みつがゆっくり体の向きを変えた。
「… 売店行って来る」
ドアに向かって行った。
「太すけ… 」
凛斗…
みつに抱っこされた凛斗は、悲しそうに俺を見た。
「おねえちゃ んね、Aちゃ んみたいだったよ」
Aみたい…
「行こうか… 凛斗」
あ…
パタン。
シーン…
「Aみたい… ?」
何だ…
「みたいって… 」
母さんを見つめた。
笑顔の母さんと父さん…
もう一つのフォトフレーム…
「兄さん… 姉さん… 」
大きなお腹にくっつく2人。
「父さん… 」
母さんのお腹を触った。
俺が中にいる…
「母さん… 凛斗と話したの?」
さっき言ったこと…
「本当に… ?」
胸がぎゅうと締め付けられる。
ドキドキしてきた…
なぜならば… 一樹の言葉を思い出したから。
『指輪が見つければ Aは目覚める』
『太輔が探せば Aは起きる』
「同じこと… もしかして… 一樹も知ってる?」
凛斗の夢を…
「父親なら知ってて当然だよな… 」
もう一度フォトフレームを見た。
2つの写真を交互に撫でた。
「本当に… ?」
本当に本当?
「嘘じゃない?」
答えてくれない写真に問いかけた。
『Aちゃ んみたいだったよ』
Aみたいなって…
それは、一つしか思い浮かばない。
「笑顔… ひまわりの笑顔」
ココにも1輪咲いてる。
「母さんと同じ」
満面の笑み。
俺が好きなひまわりのような笑顔。
「母さん… 」
2つのフォトフレームを抱きしめた。
「A… 」
会いたい…
笑顔に会いたい…
「聞かないと… うん、ちゃんと聴かなきゃ… 」
母さんの言葉を…
「待とう… 」
俺は、2つのフォトフレームを抱いたまま横になった。
そして… 目を瞑った。
カチャ… カチャ…
「… はい、いいですよ。ゆっくり休んでください… お大事に」
「ありがとうございました」
再び気づけば、点滴が外され みつと凛斗が俺を心配そうに見つめていた。
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亀猫(プロフ) - 恭子さん» 恭子さん!おはようございます!!お返事が遅くなってしまって申し訳ありません!!わかりやすくですね!わかりました!頑張ってみます!!でも、今までのは書き直しが出来ないのでお勘弁を(>_<) 私の小説を好きって言ってくれて嬉しかったです!ありがとう!! (2015年7月31日 9時) (レス) id: 5525564cd8 (このIDを非表示/違反報告)
恭子(プロフ) - 気分を害してしまったら申し訳ありませんm(__)mですがホントに亀猫さんの小説はだいすきです生意気言ってすみませんm(__)m (2015年7月29日 19時) (レス) id: eb14d69d05 (このIDを非表示/違反報告)
恭子(プロフ) - いつも楽しみに読ませてもらっています(*´∇`*)今頃なのですが大変お恥ずかしながら読解力のないは私どうしても誰が喋ってる場面かわからない部分がありまして頭を悩ませておりますそこで恐れ入りますが是非そこを分かりやすくして欲しいですご検討お願いいたします (2015年7月29日 18時) (レス) id: eb14d69d05 (このIDを非表示/違反報告)
亀猫(プロフ) - 皆様へ。「続・青蘭」はパート20に移行しました。コメをくださる方は、パート20にお願い致します。いつも読んで頂きましてありがとうございました!!(*^_^*) (2015年7月19日 14時) (レス) id: 5525564cd8 (このIDを非表示/違反報告)
亀猫(プロフ) - 藤北 麗耶さん» 覚えてるよ!!当たり前でーーす!!パート19最後に麗耶ちゃんだなんて!(笑) 学校頑張ってた?忙しかったかな?麗耶ちゃんこそ無理しないでね(*^_^*) では、今からパート20に移行!よしゃ!頑張るぞ!!またよろしくお願いします!! (2015年7月19日 14時) (レス) id: 5525564cd8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:亀猫 | 作成日時:2015年4月29日 13時