続・ようこそ！！青蘭高校へ！！ 【 １９ 】

励ましと告白？ ページ30

◆ 太輔・side ◆

グイッ！！


一樹が俺の腕を掴んだ。


でも、俺はその場を動きたくなくて…

まだ探したくて その場に座り込んだ。


「… 明日にしよう」
嫌だ…

「… まだ 探せる… 大丈夫」
探すんだ…


母さんの指輪を。


「まだ明るいし、大丈夫」

「ダメだ！」


ビクッ！！


「明日 探せなくなっていいのか？」
！！

「数値が悪くなってることわかってるだろ？今だって 痛いくせに」
痛くない…

「こんなのどってことない。探せる」
一樹の腕を払おうとした。


でも、一樹の力が強く振りほどけなかった。


「じゃあ、明日になったら… 見つかるの？」
こんなに探してるのに…

「絶対に見つかるなら帰る。じゃなかったら帰らない」
我儘だとわかってる。


自分でもわかってる… 痛みのある体…

でも、このまま帰れば 明日は探しに来れないかもしれない。

わかってるからこそ… 帰りたくない。


「だから… 」

「指輪は見つかる」


え…


「絶対に！！」
うそだ…


「嘘だ！！」

「嘘じゃない！！」


ビクッ！！


「太輔… 俺が一度だってお前に嘘をついたことあるか？」
え…

「ないだろ？」
一樹…


ぽんぽん。


「必ず見つかる。賭けてもいい… 」

「だから 今日はもう帰って 明日に備えろ」


でも…


「悔しいのは わかってる。皆もそうだ」
一樹が俺の後ろを見て言った。

「大丈夫っす！必ず見つけるって！」
廉耶…


俺は、後ろを振り向いた。

真っ黒な顔の皆がいた。


「明日 頑張りましょう！」
河原…

「俺が見つけてやるって！」
ニカ…

「俺も〜！」
渉…


教授も頷いた。


「情けない顔して… ダサいすよ！！」
涼介…

「うわ… 涼介にダサい呼ばわりされた… ガヤ先輩ヤバイすよ」
… だな。


ダサくはなりたくない…


「太輔ちゃん、必ず… 必ず見つかります。私も約束します」
楓…


「そうそう！約束するさ！なぁ！皆！！」

「おおーーーーー！！」


みんな…


「ガヤ… 今日は帰ろう。それに 俺 話しがあるし」
え？


「なに？」

「それは… 」


急に廉耶が俺の背中を押した。


「衝撃の告白っす〜♪」
へっ！？

「バカ… 変な言い方すんなよ… 」
衝撃の告白！？


何だ それ！？


「みつ、なんだよ、言えよ」
みつが溜め息。


全員がくすくす笑った。


「何なんだよ… 衝撃の告白って… 」


とくに伊吹ちゃんは、ゲラゲラ笑っていた。

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