時間がない ページ27
◆ 太輔・side ◆
ガサッ…
ガサッ…
ガサッ… ガサッ…
なぜだ…
「なんで… 」
こんなに探してるのに…
「全然… ない… 」
ぽたぽたと流れる汗…
枯れ枯れの大地に零れ落ちる。
フラッ…
ドンッ!!
ガサッガサッ!!
「イテッ!!」
!!
ピーーーッ… チチチッ!!
バサバサッ…
「太輔!!」
いってぇ〜…
「大丈夫か!?」
皆が駆け寄ってきた。
「大丈夫… 大丈夫、少しクラッとしただけ」
めまいがして後ろの木の草むらに倒れてしまった。
皆が引っ張り上げてくれた。
「鳥があんなにいたのね… この木」
どうやらかなりの鳥が枝に止まってたらしい。
「何の鳥?」
何羽か上空に飛んでいた。
俺が驚かせてしまったらしい。
「さぁ、わからない。そんなことより、お前 怪我してないか?」
兄さんが俺の背中を見た。
「あ〜あ、… ったく、赤くなってる」
え?
「やっぱ かぶれると思った!手当しないと 酷くなるぞ」
どうも腕の後ろ側が赤くなってるらしい。
「大丈夫だよ、これくらい… それより探そ、時間がなくなる」
俺は、また目の前の草むらに座り込んだ。
グイッ!!
「ダメだ!腫れてくるぞ!」
!!
「いいって!大丈夫!!」
兄さんの腕を振り払った。
「太輔!!」
!!
シーン…
「俺の傷なんかどってことない。… アイツが待ってるんだ、探させてくれ」
シーン…
「時間がないんだ… 見つからなかったら… Aは… Aは… 」
シーン…
「… 俺は 大丈夫、ありがと」
汗を拭い探し始めた。
ガサッ…
ガサッ…
A…
必ず…
見つけるから…
だから… 起きて…
俺を見つめて…
ガサッ…
ガサッ…
「太輔」
ガサッ…
ガサッ…
「太輔」
…
「… なに?」
あ…
水…
「ありがと… 」
ペットボトルを受け取ろうとした。
「違う、腕」
え?
ぐいっ!!
バシャバシャ… ジャババ…
… っ!!
「… いてて… 」
冷たい水がピリピリとした腕に沁みる。
「まったく、頑固だよな… 誰に似たんだか、って、母さんだな、頑固さは」
兄さんがくすくす笑った。
ペットボトルの水で綺麗に洗ってくれた。
「とりあえずは、これでよし。帰ったら軟膏を処方してもらえ。それまで我慢だ」
俺は頷き また一緒に探し始めた。
でも…
この日も母さんの指輪は見つからなかった。
俺の気力と体力の限界は すぐそこまできていた。
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亀猫(プロフ) - 恭子さん» 恭子さん!おはようございます!!お返事が遅くなってしまって申し訳ありません!!わかりやすくですね!わかりました!頑張ってみます!!でも、今までのは書き直しが出来ないのでお勘弁を(>_<) 私の小説を好きって言ってくれて嬉しかったです!ありがとう!! (2015年7月31日 9時) (レス) id: 5525564cd8 (このIDを非表示/違反報告)
恭子(プロフ) - 気分を害してしまったら申し訳ありませんm(__)mですがホントに亀猫さんの小説はだいすきです生意気言ってすみませんm(__)m (2015年7月29日 19時) (レス) id: eb14d69d05 (このIDを非表示/違反報告)
恭子(プロフ) - いつも楽しみに読ませてもらっています(*´∇`*)今頃なのですが大変お恥ずかしながら読解力のないは私どうしても誰が喋ってる場面かわからない部分がありまして頭を悩ませておりますそこで恐れ入りますが是非そこを分かりやすくして欲しいですご検討お願いいたします (2015年7月29日 18時) (レス) id: eb14d69d05 (このIDを非表示/違反報告)
亀猫(プロフ) - 皆様へ。「続・青蘭」はパート20に移行しました。コメをくださる方は、パート20にお願い致します。いつも読んで頂きましてありがとうございました!!(*^_^*) (2015年7月19日 14時) (レス) id: 5525564cd8 (このIDを非表示/違反報告)
亀猫(プロフ) - 藤北 麗耶さん» 覚えてるよ!!当たり前でーーす!!パート19最後に麗耶ちゃんだなんて!(笑) 学校頑張ってた?忙しかったかな?麗耶ちゃんこそ無理しないでね(*^_^*) では、今からパート20に移行!よしゃ!頑張るぞ!!またよろしくお願いします!! (2015年7月19日 14時) (レス) id: 5525564cd8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:亀猫 | 作成日時:2015年4月29日 13時