【d!】液状生命体【gr】 (ページ6)

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六滴ページ6

彼は何故か、元のドロドロの姿になって部屋に黒い液体を撒き散らしながら彼女へと近づいていった。

涙目になっている彼女と彼の間に割って入ると彼の動きが止まって液体だけが廊下に流れ出て行く。

「…A、」

『危害は、加えない約束でしょう…！？…そんなの、友達じゃない…！！』

「A、A…A、」

＿＿＿約束、破ったやろ。

・

「じゃあ、俺が破ったら大人しく悪魔狩りで死ぬ、

Aが俺と友達になりたくなくなったら、破ったら、怪物になって」

・

部屋は黒い箱と成り果てた。

少し触れるとネバネバとした液体が張るが拭えば白い壁が見えることから後から付着したものである。

最近様子のおかしいシスターを確認するよう言い渡したシスターは重症を負って現在治療中。

その肝心のおかしいシスターは姿がどこにも見当たらない。

重症のシスターは痛みに顔を歪ませながら言った。

「悪魔が、二体になったのよ、人間の形をして、鳥の形をして山の方角へ飛び去って、部屋が黒くなって、体が痛くなって…！」

支離滅裂な言動に人々は恐怖し、信じるものがいない。

………男女の笑い声を聞いた者もいたらしいが、真実は定かではない。