素敵な恋のはじめ方 2nd 【赤】 (ページ9)

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喧嘩貴方side ページ9

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重岡「俺の誤解、解けた？」

『うん…神山くんに免じて』

重岡「そっか。そりゃどーも」

不貞腐れたような声色で大毅が答えた。

『何怒ってんの』

また腹が立ってきてそう聞いた。

重岡「…俺のこと疑ってたけどさ、さっきの男誰なん？」

『え？』

のんちゃんのこと？

『今日から会社に入ってきた後輩。指導係になったから』

重岡「へぇ、それであだ名で呼ぶような関係になったん？たった1日で」

『何そんな怒ってんの？のんちゃんは幼馴染やったの。最初は気づかんかったけど、私が高校上がるまでずっと近所で仲良くしてたから』

重岡「今の話、隠そうとしてた？」

『別に隠そうとしてない』

重岡「だったら普通、そっち先に言わへん？」

『でもちゃんと説明したやん』

重岡「俺が聞いたからな？」

さっきまでのイライラも重なって、私が悪いと思いながら引けなくなっていた。

『大毅は私が浮気したとでも思っとんの？』

重岡「は？」

『あー、そういえばさっき言われたな。大毅に浮気されんように気をつけろって。私だって嘘つかれたし。神山くんと2人だと思ったら、女の人もいるところで、しかも相手は泥酔してて？ありえない。大毅にその気がなくても相手にあったらどうするつもりやったん！？』

重岡「その話はさっき誤解とけたって言ったやん。それにAかて同じやろ？さっきのやつとどこ行ってたん？」

『ご飯。そりゃ、お酒だって飲んだけどこれからよろしくってのと、再会したお祝いみたいなもんで、あんな酔うほど飲まんし』

重岡「同じセリフ返したるわ。Aにその気がなくても相手にあったらどうするつもりやったん？」

『そんなことありえない！幼馴染やけど兄弟みたいなもんやったんやから！』

重岡「…あんなぁ？」

『もういい。今日は一人で帰るから』

泣きそうになって

大毅に背中を向けて1人で足早に帰った。