険悪 ページ22
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『A、どうかした?』
A「どうして?」
『なんか、元気ないやん』
A「ううん、今日、久しぶりにのんちゃんのお母さんのご飯食べたの。家に呼んでもらって。懐かしくて、楽しかった」
『そっか。良かったな』
のんちゃんって、子の前言ってた幼馴染で後輩の…
喧嘩して、仲直りはしたけど、
それからまだ一度も会っていないから
なんかモヤッとした。
『家に行ったん』
A「うん。遅くなっちゃったから今日は泊めてもらうことにした」
『そいつの家に?』
A「やめてよ…そいつなんて言うの」
『別に…』
泊まるのはあかんやろ…
しかもなんなん、なんでAは喧嘩腰なん。
『なんか怒っとる?』
A「ううん、でも、あの人と飲んどるんやと思って」
『相馬さん?いや、2人やないで?』
A「分かってるけど、あれからそんな経ってないのに」
『…それはAかて同じやん。のんちゃん?て人と会っとるやん。しかも泊まりって…』
A「誰のせいでっ!!……ごめん」
『あ、いや…』
東京と大阪やけど、
電話の向こうやけど、
かなり険悪やった。
A「ねぇ…私たち、うまくいってないよね」
『……せやな…』
A「……」
『…なぁ、A、今日の約束ダメにしたんは申し訳ない。ほんま早く会わなって思っとる。お互い忙しいのは分かっとるけど、ちょっとでもいいから会えへんかな?』
A「……今は、あんまり会いたくない」
ごめん。
と一言付け足して、電話は切れた。
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作者名:星菜(seina) | 作成日時:2018年10月24日 1時