森 鴎外 ページ4
ピチョン。ピチョン。
水滴が落ちる音のよく響くこと。
この地下牢へ来るのは何年ぶりだろうか。
「やぁ。調子はどうだい、A君?」
「く、そ…………ロリコン…………」
「おや、探偵社員にも知られているとは」
先日、漸く手にいれることができた探偵社の女調査員。
その異能がほしくて、わざわざ下まで降りてきてしまった。
「まだ音を上げないのかい?素直に従えばいいものを」
「誰が…………クソマフィアになんか…………!」
両手足を鎖に繋がれても尚、瞳の奥には強い意思の輝きがある。
…………奪いたくなる。
彼女が信じているもの全てを踏みにじって服従させたい。
マフィアの性だろうか。
「…………く、はは」
「何を、笑って…………!?」
私はおもむろにAの顎を掴むと、噛みつくようにキスをした。
一瞬ビクリと身体が固まり、しかし直後に私から離れようと暴れだす。
男と女では敵いようがないというのに。
ねっとりと舌を絡めると、鉄臭い血の味がした。
無理矢理口を抉じ開け、歯茎をなぞる。
…………何処も血の味。マフィアの味。
「ん…………ふ、んぁ」
身体が別れる頃には、Aは蕩けた顔をしていた。
私の背筋にゾクリと何かが走る。
すべて壊したい。
無意識に黒の革靴がコツリと音を立てた。
「君の絶望こそが私の快感だ」
「暗く深い闇に、一緒に落ちようじゃないか」
**********
森「評価をしたら、それに応じた時間分キスをしよう」
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青鯖ぷりん - 久ちゃぁぁん…高評価するぅぅ‥! (10月17日 21時) (レス) @page11 id: 496914e067 (このIDを非表示/違反報告)
琴音 - だざいさぁぁんさいこぉ! (10月8日 6時) (レス) @page5 id: dfae0f9c2a (このIDを非表示/違反報告)
ゆかりん - フランシスさんすこ (9月15日 22時) (レス) @page23 id: 5c0b36b6f1 (このIDを非表示/違反報告)
猫助 - 最高です! (8月16日 23時) (レス) @page4 id: 0088b760fa (このIDを非表示/違反報告)
千羽鶴 - 梶井さーん!ドSなとこも好き!違うバージョン梶井さんも見たい (6月18日 23時) (レス) @page15 id: ecb3ef0346 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:久田 螺々亜 | 作成日時:2016年4月8日 21時