鶴が五十一人 ページ3
今日は迎えはないから一人で帰る
いつものように駅に行き、電車に乗る
いや、まっすぐ帰るのやめよう
鶴丸と久しぶりに会ったところへ行ってみようと思い、私は途中で降りた
この住宅の多さ、相変わらず息苦しいな
「あ！？お前Aじゃん！！」
久しぶりに聞いたムカつく声
振り向くと、キレた顔で近づいてくる誠くんがいた
『…何のよう？』
我ながらこんな素っ気ない返事ができたんだと笑ってしまう
「お前が家から出ていったせいでお金足りねぇんだぞ！！」
『え？それおかしくない？
1人減ったのよ？普通私に回してた分使えるでしょ(笑)』
バカにしたように鼻で笑ってやった
私の両親の保険金目当てで私を引き取ったんだよね？
それのおかげで生活できてたって改めて感じたかなって思ってたけど、反省はしてないみたい
『私急ぐから、あなたみたいに暇じゃないの』
嫌味を込めてそう言い放ち、背を向けて歩き出した
ちらっと振り返ると、すごい間抜けな顔をしている誠くんが見えた
こんな時なんだけど、少しスッキリしたな
「お嬢、あまり驚かせんといて欲しいわ…」
なんかはんなりとした関西弁が上から聞こえた
驚いて見上げると、眼鏡をかけた男性がやれやれという目でこっちを見ている
隣には小さめの子が2人
『…いや、なんで来てるの！？
今日お迎えなしじゃなかった！？』
思わず大きな声を出してしまった
「お嬢元気だなー！」
愛染はそう言いながら降りてきた、蛍は無言で隣に来た
「大丈夫？涙のあとあるよ？」
私の顔を覗いてそう聞いてきた
首を傾げる仕草を見ると、大太刀ということを忘れそうになる
「なんか嫌な予感がしよってな、お嬢の霊力たどったんよ」
面倒くさそうに説明しながら明石も降りてきた
「どこ行こうとしてたんだ？」
『久しぶりに鶴丸と会ったところに行ってみようかなって』
素直に言うと、ため息混じりに明石に注意された
「ほな、ちゃんと連絡せなあかんって
本丸のみんな、いつもより帰りが遅いゆーて心配してはったんやで？」
面倒くさがりの明石がここまで言うんだ、ちょっと驚き
「国行も、国俊も、心配してたんだよ」
蛍にまでそう言われると、流石に反省した
『ごめんね、連絡しなくて
帰ろっか！』
私がそう言うと、3人とも微笑んで頷いてくれた
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夷空斗(プロフ) - 蒼い薔薇さん» コメントありがとうございます！なんとか完結させることが出来ました！この話を読んでいただきありがとうございます！！ (2018年9月29日 19時) (
レス) id: 607aafe4eb (このIDを非表示/違反報告)
蒼い薔薇(プロフ) - 完結おめでとうございます！最後の展開には、ウルっと涙腺が緩んでしまいました！この小説を読んで鶴丸がもっっと好きになってしまいました。本当に最高の作品でした。 (2018年9月29日 0時) (レス) id: ac233dda56 (このIDを非表示/違反報告)
紗衣(プロフ) - 私もいつもコメントを返していただけて嬉しいです！コメントを通して作品の励みにしていただけて、お話できて良かったです！次作を書かれるのならばすごく楽しみです！こちらこそこの作品に出会わせていただいてありがとうございます！ (2018年9月17日 22時) (レス) id: 7d9698e044 (このIDを非表示/違反報告)
夷空斗(プロフ) - 紗衣さん» 紗衣さん、いつもコメントありがとうございます！本当に励まされました！素晴らしい作品と言っていただき、本当に嬉しいです！！最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます！ (2018年9月17日 22時) (レス) id: 607aafe4eb (このIDを非表示/違反報告)
紗衣(プロフ) - 毎日この話を読むためにこのサイトを開いて更新を楽しみにしていました。完結したのだと知って涙が止まりません…本当に素晴らしい作品でした…。夢主ちゃんと鶴丸が向こうの世界で幸せになってくれればと思います。完結おめでとうございます！この作品が大好きです！！ (2018年9月17日 21時) (レス) id: 7d9698e044 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夷空斗 | 作成日時：2018年9月2日 0時
