鶴が六十四人 side三日月 ページ16
燭台切に頼み、皆を広間に呼んでもらった
＿＿＿＿四時間前
「おい！お前らそいつを貸せっ！」
声の主は主の友人、佐藤であった
隣にはその本丸の鶴丸が立っていた
「どうするつもりですか？」
止血を続けながら、一期が問いかけた
「病院に連れていく！
多分、手術が必要になるだろうからな」
そう言うと、鶴丸がこちらへ歩いてきて、主を抱き抱えた
「悪いな、別の俺のせいで迷惑かけちまってるみたいだ」
苦笑いしながらそう言うと、主を連れ部屋の外へ出た
そして、医務室も思われる部屋に連れていき、俺達は全員追い出された
待つこと２時間、主は眠った状態で運び出されてきた
付き添いで入っていた佐藤が重々しく口を開いた
「命に別状はない
って言いたいけど、手遅れだな…
こいつ、霊力がほとんど無い」
そこまで、主は疲弊していたのか…
なぜ、俺達は気づけなかったんだ
…違うな、気付いていたけど止めれなかったのだ
「後は、こいつが目を覚ましたら連絡を入れる
お前らは本丸に戻ってろ」
佐藤の言われるがままに、俺達は本丸へと帰城したのだ
＿＿＿＿
俺が行くのが最後だったようで、広間には皆揃っていた
静かになった広間を見渡し、俺は頭を下げた
「皆、すまなかった
俺の力不足ゆえ、主を守れず、傷つけてしまった」
頭をしたに向けていると、誰かが歩み寄ってきたようだ
「なにがあったんですか？」
この声は今剣だな
頭をあげ、俺は皆を見渡した
「今回の報告に入ろう
鶴丸国永を発見したが、遡行軍に堕ちかけているようだ
そして、主が鶴丸に切られ、重傷を負ってしまった
今は人間の手当を受けている
意識が戻り次第、連絡が来るそうだ」
皆の表情が暗く沈んでいる
その中で、ひとり明るく振る舞う者がいた
「そーかそーか！
主は無事か！それならええんじゃ！
主が元気になったら、また行けばええ！」
陸奥守がそう言い残し、広間から出ていった
陸奥守はおそらく泣いているであろう
だが、主を傷つけてしまったのはこの俺だ
責任は重く受け止めているつもりだ
「…三日月、あまり気負いするな」
山姥切もそう言うと、広間から出て行った
そうか、俺はそれほどに落ち込んでいる表情をしていたのか
いつまでも、引きずっているわけにはいかんな
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夷空斗(プロフ) - 蒼い薔薇さん» コメントありがとうございます！なんとか完結させることが出来ました！この話を読んでいただきありがとうございます！！ (2018年9月29日 19時) (
レス) id: 607aafe4eb (このIDを非表示/違反報告)
蒼い薔薇(プロフ) - 完結おめでとうございます！最後の展開には、ウルっと涙腺が緩んでしまいました！この小説を読んで鶴丸がもっっと好きになってしまいました。本当に最高の作品でした。 (2018年9月29日 0時) (レス) id: ac233dda56 (このIDを非表示/違反報告)
紗衣(プロフ) - 私もいつもコメントを返していただけて嬉しいです！コメントを通して作品の励みにしていただけて、お話できて良かったです！次作を書かれるのならばすごく楽しみです！こちらこそこの作品に出会わせていただいてありがとうございます！ (2018年9月17日 22時) (レス) id: 7d9698e044 (このIDを非表示/違反報告)
夷空斗(プロフ) - 紗衣さん» 紗衣さん、いつもコメントありがとうございます！本当に励まされました！素晴らしい作品と言っていただき、本当に嬉しいです！！最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます！ (2018年9月17日 22時) (レス) id: 607aafe4eb (このIDを非表示/違反報告)
紗衣(プロフ) - 毎日この話を読むためにこのサイトを開いて更新を楽しみにしていました。完結したのだと知って涙が止まりません…本当に素晴らしい作品でした…。夢主ちゃんと鶴丸が向こうの世界で幸せになってくれればと思います。完結おめでとうございます！この作品が大好きです！！ (2018年9月17日 21時) (レス) id: 7d9698e044 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夷空斗 | 作成日時：2018年9月2日 0時
