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『もう惚気はいいですから...。』
「いやまじで可愛かった...思ったより喜怒哀楽がしっかりしてたし、無意識にあざといっていうか...もう好き。」
『萩原さん、それ12歳年下の女の子に言う言葉じゃありませんよ。』
「11歳離れたじんぺーちゃんに恋してるAちゃんにはいわれたくないなぁ。」
『うるさいです。』
元々年の差は離れているのは重々承知していたが、11歳や12歳と言葉に出すと、年の差が強調されて聞こえる。
『...ほんとに、あの子のこと好きなんですか?』
もしも萩原さんにあの子で遊ぶような気持ちがあるなら、直ちにやめて頂きたい。
申し訳ないが、萩原さんの性格だと特に疑ってしまうのだ。
しかし、私が予想する答えとはまた違ったことが帰ってきた。
「...やっぱり、ダメだよな。12歳も離れてるとか。俺、警察なのに。」
初めて聞いた彼の弱々しい声に思わず驚いてしまった。
それと同時に、少し呆れた。
『萩原さん。青少年育成条例って知ってますか?』
「え?知ってるけど...。」
『青少年育成条例によると、成人と未成年の交際は、真摯なものであれば問題ないとのこと。』
『萩原さんの様子からすると、萩原さんは本気で葵ちゃんのことが好き。あの子も満更でもないので、合法なのでは?』
警察官をめざしているため、普通の人よりは法律について知識はあるだろう。
「...満更でもない、ねぇ...。」
『私、恋のキューピッドですね。』
恋のキューピッドになる前にまずは自分の恋愛どうにかしろっての。
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作者名:hjnPRvuDEVdasep | 作成日時:2022年10月17日 22時