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「先輩!」
部活動の途中、休憩時間に後輩ちゃんが話しかけてきた。
『何、どうしたの?昨日のデートのこと?』
「あー...まあ、そうと言えばそうになるんですけど。」
『どういうこと?』
「実はわたし...警察官になろうと思って。」
『えっ!?』
まさかこの子も同じ夢を持つことになるとは。
昨日萩原さんに何か言われたのだろうか。
給料高いよ、とか。
この子純粋だから何でも信じてしまいそう。
『なんで?』
「実は、昨日事件に巻き込まれたんです。しかも爆弾が仕掛けられていて。」
『最近爆弾騒ぎ多いね...。』
「そうなんです。だから、私も警戒していたつもりだったんですけど、巻き込まれちゃって...。」
何となく、この子の言うことがわかった気がする。
「もう5分で爆発!っていう大危機だったんです。でも、そのとき萩原さんが丁度店に売ってたニッパーを使って爆弾を解体していて...。」
「とってもかっこよかったんです!」
『ああ、やっぱり...。』
何となく予想がついた。
だって私もそうだったから。
『...うん、いいと思う。私も警察官志望なの。一緒に頑張ろ?』
そう微笑むと、ぱっと顔が明るくなった。
「はい!」
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作者名:hjnPRvuDEVdasep | 作成日時:2022年10月17日 22時