第一章 第二話 ページ4
「じゃあ、これからどうしましょうか」
店ではちょっとしたパニックになっていたため、青年の容姿などに気を配る余裕はなかったが、改めて見てみると美青年である。金色の髪を右の前髪以外オールバックにしていて、厳粛な印象を与えられるが、それでいてカジュアルな雰囲気がある。
服は特注品なのか、穴の開いた奇抜なスーツを身に纏っている。
「お昼ご飯はもう食べられました？」
「いえ、まだですが」
「じゃあ美味しいピッツァでも食べに行きませんか？奢りますので」
「いいですよ」
「何処かお勧めのお店とかありますか？初めてきた所なのでわからなくって」
ありますよ。じゃあ行きましょうかと言われて歩き出す。
青年と世間話をしながら歩いていてわかったのだが、彼はパンナコッタ・フーゴというらしい。見た目に反して随分とかわいらしい名だなと思った。
実は彼は私より一つ上らしい。しかもその若さで大学に通っていたというのだから、驚いたものである。
どうやらフーゴさんはやたらとイチゴが好きらしく、ピアスがイチゴだったりとかわいらしい。服が穴だらけなのもイチゴをイメージしているのだろうかと疑問に思ったが、なんとなく口に出さないでおいた。
しばらくして、ある一軒の店の前で止まった。
「さ、着きましたよ。中に入りましょうか」
そういって彼はドアを引いてエスコートしてくれる。なんという紳士だろうと思わず感嘆しながら店に入った。
二人です。と支配人に告げているフーゴさんを尻目に店内を見渡す。荘厳な内装であるが、洗練されていて高級さが漂っている。
まさかとんでもない高級店なのでは…と不安感が拭えないが、一度入ってしまったものは引き返せない。小遣い程度しか持ってこなかった。というわけではないので、それほど値が高くないことを願うしかない。
店員に席を案内され、円形のテーブルを挟み込むようにして座った。
「Aさんは、何が食べたいですか？」
「えっと、お勧めのピッツァがあったら、それがいいです」
「じゃあ、マルゲリータとかどうです？シンプルなので、ピッツァの良さが一番良く伝わると思いますが」
「じゃあそれにしますね」
マルゲリータ一つと飲み物を頼んでしばらく歓談していると、数分でピッツァが運ばれてきた。僕もよくここで食事をとるんですよと言って、いくつかお勧めのメニューを教えてもらった。
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淡深雪 肴(プロフ) - fenonさん» コメントありがとうございます。当方多忙の為更新頻度は落ちますが、定期的に皆様にフーゴをお届けできるよう善処いたしますのでこれからも是非ご愛顧下さいませ！ (2020年8月14日 10時) (
レス) id: 0d31e9065f (このIDを非表示/違反報告)
fenon(プロフ) - 本当に私得で大好きです。お気に入りさせていただきました！ (2020年8月14日 9時) (レス) id: 8dce9856e7 (このIDを非表示/違反報告)
淡深雪 肴(プロフ) - 伯さん» 伯様素敵なご感想ありがとうございます。作者がこだわっている点に気づいていただけて喜ばしく思います!! 至らぬ作者でございますが、今後とも本作品をご愛読ください! (2020年5月28日 10時) (レス) id: 0d31e9065f (このIDを非表示/違反報告)
伯(プロフ) - いつも楽しく読んでいます。出会いたての頃は大人びて見えたフーゴくんが、夢主と親しくなるにつれヤキモチやいたり慌てたり照れたりと年相応の一面を見せるようになるのがとても可愛くて好きです。素敵なフーゴくんをありがとうございます、今後も楽しみにしています！ (2020年5月28日 0時) (レス) id: bb5d92349b (このIDを非表示/違反報告)
淡深雪 肴(プロフ) - りんさん» りん様激励のお言葉ありがとうございます。作者のモチベーション維持にも関わりますので本当に嬉しいです…!! より一層精進して参りますのでこれからも是非ご愛読ください! (2020年5月27日 21時) (レス) id: 0d31e9065f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：淡深雪 肴 | 作成日時：2020年5月3日 19時
