【黒バス】世界は聖母に恋をする【悪女】 (ページ1)

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00 . 聖母と呼ばれた少女ページ1

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『赤司、あまり無理をしてはいけないよ。まだ一年生なのだから。』

『緑間は、スリーポイントが得意なんだね。すごく、綺麗だよ。』

『青峰、ボクは先輩だよ。寝惚けてないで、早く着替えて来なさい。』

『紫原は、集中力が長く続かないタイプなんだね。緑間とは、合わないタイプだ。』

『 …黒子、君にしか出来ない事を見つけてごらん。光への筋は、まだ消えていないよ。』

『さつき、何か悩み事かな？ボクに話してごらん。全部、受け止めてあげる。』

いつも甘い石鹸の香りを漂わせている、不思議な先輩だった。

綺麗で、優しくて、同じ女とは思えないくらい、キラキラしてて、

まるで聖母みたいで、朗らかで、お淑やかで、全校女子の憧れだった。

先輩みたいにお淑やかな女性になりたい。

先輩みたいに綺麗な女性になりたい。

先輩みたいに憧れらる女性になりたい。

周りの女子は皆んな、先輩みたいになりたいっと言っていた。

実際、私も先輩みたいになりたいと思っていた。

卒業式では皆んな泣いてて、先輩はいつも通り優しい微笑みで、

『高等部に、頑張って上がっておいで。』と言葉を残して学園を後にした。

綺麗な髪を靡かせて、早咲きの桜吹雪の中を通り抜けて、

真っ白なリムジンに乗って、天使みたいに儚く、美しく去っていった。

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