Toothbrush|5 ページ6
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『おはよ"ぉ"美和子』
「何で検挙した数時間前より疲れてるのよ」
『諸事情』
閉じかける瞳を無理矢理かっ拡げてウインクした。特にこれといった意味は無い
そ も そ も だ
死んだ奴がいきなり現れて『わぁーいわぁーい同棲Fuuu!!!』なんて事はまずならない
寝ようにも寝付けずやっと寝れて60分。目を覚ませば全て夜中テンションの幻覚だったと『私のおバカ☆』ってする筈が全然居た
なんならテレビを前に爆笑していた。天パめがけてリモコン投げつけた
『ねむ...自販機でコーヒー買ってくる』
「じゃ、私先行っとくから」
ベリーショートの彼女が手をひらひらさせて背中を向けたのを合図に自販機へ向かう
「西條さん御早うございます」
朝から爽やかな挨拶を交わして来たのは数人の男性後輩
『おはよう、昨夜はお疲れ様。報告書焦らなくていいからね』
「はい!ありがとうございます」
昨夜マル秘の為に奔走した後輩に一言告げてボタンを押した
『(油売ってると美和子にどやされるしさっさと戻りますか)』
缶コーヒーを煽り手近のゴミ箱へ捨てた時だった
角を曲がった先の公共ソファに腰掛ける男性同業者達。...先程挨拶してきた数人だ
「あー、やっぱ西條先輩可愛いよな。付き合ってる人いるのかな」
「フリーな訳無いだろ!あれは絶対いるな」
「でも西條先輩って、確か3年前に異動してきた__」
「こらっ!!なーに油売ってんの。暇を持て余してないで早く仕事に取り掛かりなさい」
「すっ、すみません佐藤さん!!」
バダバタと忙しく駆けていく後輩
気付けば美和子が目の前に居た
「私も眠気覚ましにコーヒー買いに来たの。...さっきの気にしなくていいんだからね」
『うん。気にはしてない』
ゆるゆると笑って見せれば困った様に笑い返す美和子
廊下を並んで歩きながら他愛も無い言葉を交わす
「ね、A。好きな人、作らないの?」
『...、今はいいかな』
冗談混じりに言われれば嫌味の一つでも言っているんだろうが、
__それでも何処か案じる声色に美和子の優しさを感じた
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ふぐひらめ(プロフ) - 自分の目が土偶のように腫れあがってしまいました。松田も西城ちゃんも悪くないんだよなぁ、でも報われねぇんだよなぁ…。もし余裕が出来ましたら、この二人の普通にイチャコラしてる話が読みたいです!生前の、になるのか別世界パロになるのかはお任せします。 (10月9日 11時) (レス) @page50 id: 63e1c883be (このIDを非表示/違反報告)
輪廻(プロフ) - 大変面白く、続きが気になってしまって一日で読破してしまいました…何処を探しても、こんなに泣いて考えさせられた小説はありません…!素晴らしい作品を、本当に有難う御座います! (9月30日 9時) (レス) @page50 id: 6cfce3c49c (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 何度見ても涙が止まらないです。本当に、なんで死んでしまったのでしょうかね (2023年5月7日 14時) (レス) id: 86ac079c04 (このIDを非表示/違反報告)
kaki - こんばんは。何度も何度も読んでも涙が止まらないです、、涙が枯れるかと心配になるほど、出てきます。素敵なお話をありがとうございました。 (2023年5月6日 23時) (レス) id: 9254c6c927 (このIDを非表示/違反報告)
ミートボール(プロフ) - こんばんは。初めて小説を読んで声が出るくらい泣きました。とても読み応えがあって、「何度でも読みたい」と思う物語でした、、!たくさん小説がある中でこの小説に出会えて本当に良かったと思いました。素敵な作品を描いてくださって本当にありがとうございました。 (2023年3月21日 0時) (レス) @page50 id: abe3749231 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リンドウ | 作成日時:2019年8月12日 2時