オールマイトの娘は毒使い５ (ページ26)

今日:5 hit、昨日:16 hit、合計:80,264 hit

番外編1（続き）ページ26

そして、また女子の方へ戻ってきた。

葉隠がハンドルを、握ろうした瞬間を見計らってかぐやは

かぐや「葉隠さん。みかん食べますか？」

芦戸「何でみかん？」

かぐや「今朝、老女の方の手伝いをしたら沢山みかんを頂いたんです。頂いた事忘れてたので....。」

葉隠「へー。でも、私後ででいいや！」

かぐや「そ、そうですか。(そんな.....っ、柑橘類に含まれる皮にはリモネンはゴムを溶かす作用があり風船に汁が付着すれば破裂して、直ぐゲームは終わると思ったんですけど....。)」

轟「かぐや、どうしたんだ？顔が怖いぞ？」

と、何も知らない轟はキョトンとした顔をしていた。

かぐや「いえ。何でもありません！」

轟「朝から老人の人を助けるなんて偉いな。」

と、言ってかぐやの頭を優しく撫でた。その温もりにかぐやは目を細めた。

かぐや「ヒーローを目指す者として当然ですよ。」

この2人のゆるふわな関係に、一同は風船が割れる恐怖から和んだ空気になった。

が、一刻も早くこのゲームを終わらせたかったかぐやは、鞄からこっそり裏紙を出し棒状に丸めその間にシャー芯を詰めた。

それを、風船目掛けてふぅっと飛ばしたら

八百万「あら？今、虫居ませんでした？」

なんと、八百万の髪にシャー芯がポスッと入ってしまった。

かぐやは、慌てて背中に吹き矢代わりにしていた物を隠し、くしゃっと握りしめて

かぐや「む、虫居ましたねぇ.....。」

その光景を後ろから見ていた緑谷は

緑谷(か、かぐやさん？！)

ハッと、緑谷に後ろから見られていたことに気づいたかぐやは口パクで

かぐや「この事、焦凍君に言ったら許しませんよ？」

と、真っ黒な笑顔でそう言った。

緑谷「は、はいっ！！」

ブルブルと緑谷は、震えながらそう言った。

麗日「どうしたん？デク君。」

緑谷「な、なんでも無いよ。麗日さん！」

麗日「そっか！あっ、かぐやちゃんみかん頂戴。」

かぐや「どうぞ。」

かぐやは、麗日にみかんを手渡した。どうやらこのゲームは長くなりそうだ。