検索窓
今日:13 hit、昨日:16 hit、合計:24,466 hit

8話 ページ9

夢野「無理に話せとは言いません。小生もそこまで酷い大人じゃありませんしね」

「...っ、」

夢野「そんな悲しそうな顔されたら、小生...余計に心配になりますよ」

「ごめんなさい」



嗚呼、駄目だ。怖くて不安で手汗が酷い。必死にスカートの裾を握りしめているせいか、スカートが若干湿っている。



夢野「では、小生の過去の話をしましょう」

「...え?」

夢野「貴方に何故泣いていたのか聞くのに、小生だけ話さないなんてフェアじゃないでしょう?それに、何か訳があって貴方は泣いていた。人は何の理由もなしに泣いたりなんてしない」



その優しい声色が耳を通り抜けて行った。夢野さんの過去...。少しだけ興味がある。



「分かりました...。私も話します」

夢野「では____」



ポツリ、ポツリと夢野さんは自身の過去を語り始めた。それはあまりに、壮絶だった。学生時代にもらい子だからといじめを受け、兄は中王区のせいで昏睡状態。こんなに綺麗な人がそんな辛い過去を...。

聞いていくうちに涙が滲んだ。机に私の涙が落ちて行った。必死に拭って彼の話に集中する。


夢野「これが小生の過去です...。すみれさん、これで涙を拭いて下さい」

「すみません」



懐から夢野さんはハンカチを取り出して、手渡してくれた。なんて優しい人なんだろう。



「つ、次は私の番...ですよね」

夢野「ええ、」



ちゃんと伝えられるだろうか。いや、夢野さんならきっと受け止めてくれる筈。

9話→←7話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 7.8/10 (23 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
38人がお気に入り
設定タグ:ヒプノシスマイク , 夢野幻太郎   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

藍原 葵(プロフ) - 赤苺さん» コメントありがとうございます!私も夢野さん推しなんですよ!!これからも投稿頑張ります。 (2021年8月31日 8時) (レス) id: 1c76c161ee (このIDを非表示/違反報告)
赤苺 - わー!!! 自分、夢野好きなので嬉しいです!ありがとうございます!!応援しています! (2021年8月30日 20時) (レス) id: b03a20a5e4 (このIDを非表示/違反報告)
藍原 葵(プロフ) - 夏姫さん» ありがとうございます!!めっちゃ嬉しいです。更新頑張ります。! (2021年8月14日 13時) (レス) id: 1c76c161ee (このIDを非表示/違反報告)
夏姫(プロフ) - こう言った展開好き面白いのも混ざってるから更新頑張れ! (2021年8月14日 13時) (レス) id: 55e6785be2 (このIDを非表示/違反報告)
藍原 葵(プロフ) - うっちゃんさん» わー!!ありがとうございます。嬉しいです!! (2021年8月7日 17時) (レス) id: 1c76c161ee (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:藍原 葵 | 作成日時:2021年8月7日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。